函館を感じる寛ぎの温泉ホテルと朝の自由市場 専門店めぐり
OMO5函館 by 星野リゾート
函館駅から徒歩5分、「OMO5函館 by 星野リゾート」は2024年7月に誕生した。客室は全245室。海を眺める風呂がある「ビューバスツインルーム」やグループでの長期滞在に便利なキッチン付きの「OMOハウス」ほか12種類を用意。
フロントでは、縦5メートル・横3メートルものステンドグラスが出迎える。函館をモチーフにしていて、路面電車や五稜郭、教会や倉庫群のほか、ラーメンやイカといった名物グルメまで個性的に描かれ楽しい。
2階にはラウンジ「OMOベース」が広がり、カフェスペース「OMOカフェ&バル」を併設するなど寛げる。1階の朝食会場・OMOダイニングも開放感満点だ。また館内に源泉かけ流しの大浴場があり、塩分を含んだ濁り湯で旅の疲れが癒やせる。
宿泊者限定の「函館ぐるぐるフリーバス」が魅力的だ。夜景が素敵な函館山ロープウェイ、開港の歴史を感じる赤レンガ倉庫のベイエリア、異国情緒漂う元町エリア、歴史スポット五稜郭公園、海鮮が並ぶ「はこだて自由市場」など、主要な観光地を無料バスで周遊する。また、スタッフによる街ナカ案内ツアーでは自由市場の専門店をめぐる。
総支配人の中村光一朗さんは、「コンセプトの『百二十%ハコダテ』には、朝の市場から夜景鑑賞後のナイトタイムまで、函館を満喫して欲しいとの思いを込めました」と話す。
函館は幕末に開港し、日本で最初の国際貿易港として発展した歴史がある。五稜郭公園、函館山やベイエリアをはじめ、歴史的建造物が残り、町歩きが楽しい。函館山から眺める夜景は「100万ドルの美しさ」とも称される人気の観光スポットだ。それら王道観光にプラスしてOMO流の楽しみ方ができる。
宿泊者限定の専門市場ツアー
OMOは“街ナカ”ホテルをうたう新感覚の宿だ。北海道旭川市で誕生し、全国に17拠点ある。滞在空間やスタッフが行うガイドツアーが名物で、地域の「おもしろい人・こと・モノ」と出合わせてくれる。
OMO5函館では宿泊の翌朝、「なまら満足! 朝の自由市場 専門店めぐり」を実施。案内をするOMOレンジャーの佐々木千穂さんは、「はこだて自由市場は『市民の台所』と呼ばれます。地元はもちろん、プロ御用達で質もコスパもよく、私も通っています」と太鼓判を押す。
ご近所マップ前に集合し、ツアーは開始。通りには路面電車が走り、大門横丁ほか飲食店が軒を連ねる。
函館は海風の影響などで、地域は度々の火災にみまわれたそうだ。通り沿いにグリーンベルトと呼ばれる防災機能の樹林帯が残るのは大火の歴史から。そんな話を聞きながら、かつて七つの市場があり(現在は四つ)、戦後闇市からの発展であることなど古写真を交えて教わる。
函館自由市場協同組合の前 直幸理事長は、「函館は、津軽海峡、日本海、太平洋、噴火湾に囲まれて、豊富な魚種が獲れる。毎朝二度のセリがあり、イカやウニのセリもあって、市場には新鮮で多様な魚介が並びます」と話す。店主との会話を楽しみながら、鮮魚・青果・乾物など名店の美味にふれる。
宿に戻って、チェックアウト後も、食の街・函館をめぐる。海の幸はもちろん、塩ラーメン発祥地の名店、行列必死のご当地ハンバーガー店、コスパ最高のやきとり弁当をはじめ、名物は数え切れない。食を盛り上げる地酒も近年様々に登場している。1泊では足りない!そう思わせてくれるディープなOMO5函館の旅へ出かけませんか。
住所:北海道函館市若松町24番1
交通:JR函館駅から徒歩約5分
TEL:050-3134-8095(OMO予約センター)
■in15時・out11時/1泊朝食付き1室あたり3万1000円〜(税・サ込)
写真・木下清隆
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2024年11月号)
(Web掲載:2024年10月29日)