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地上60メートルの空中庭園が人気のホテルと“五反田ヒルズ”ではしご酒

場所
> 品川区
地上60メートルの空中庭園が人気のホテルと“五反田ヒルズ”ではしご酒

OMO5東京五反田 by 星野リゾート

JR五反田駅から目黒川の大崎橋を渡って歩くこと約6分。地上約100メートルで一際目を引く「五反田JPビルディング(旧ゆうぽうと)」内に2024年4月11日、「OMO5東京五反田 by 星野リゾート」は開業した。

ホテルはビルの14階から最上20階にある。高層階のため眺望がどこも素晴らしく、全188室ある客室は特に見晴らしがいい。

客室は壁一面がガラス窓のピクチャーウインドウになっていて、額縁に収められた絵画のように大小ビル群の都市の風景が映える。窓辺にはぐるりとソファが配され、リラックスしながら景色が楽しめる。2人〜3人定員の客室を中心に、最大6人定員まで10タイプを用意する。

客室は地上14〜20階に10タイプ・全188室。写真の「デラックスルーム」は34室あり、4人定員で32〜40㎡

街に開かれた空中庭園のホテル

フロントがある14階には「OMOベース」というロビーやトラベルライブラリー、カフェなどが広がる。

高さ6メートルの吹き抜け空間は開放感があり、モダンにデザインされた木材の天井や、ライブラリーまわりの色彩豊かなファブリックなど、明るく落ち着いた印象を受ける。

フロントからすぐに「空中庭園」と呼ばれる水を配した緑の広場があり、街と空とをつなげる地上約60メートルの風景は気分爽快だ。「OMOカフェ&バル」を利用すれば、宿泊せずとも立ち寄ることができる。

立ち寄り利用もOKのOMOカフェ&バル。店内は開放感が漂う

OMO5東京五反田の沖 拓人総支配人は、「共用部分は宿泊以外のお客様も過ごせる、街に開かれた場所を意識した」と話す。その背景には、この地にあった複合施設・旧ゆうぽうとが、五反田のランドマークで交流拠点だったことがある。

「地元の皆様に応援いただいています。新しい五反田への期待や、交流やにぎわいへのワクワクを感じます」と沖さん。

OMOレンジャーと五反田ヒルズツアー。2店舗のOMOオリジナルセットメニューを堪能(ドリンクは別)。18時〜20時、6000円(1人)、最大3人、20歳以上、公式サイトより事前予約

全国の都市にOMOは17施設ある。街を愛するスタッフが地域の人々と仕掛ける、新感覚ホテルだ。スタッフが毎日行うガイドツアーが名物で、地域の「おもしろい人・こと・モノ」と出合わせてくれる。

OMO5東京五反田では、コンセプト「夜景とご馳走のパラダイス」のもと、グルメ体験のアクティビティを様々に行っている。

一押しは18時〜20時に開催する「五反田ヒルズツアー」。約40店の個性的な店が詰まったビル・通称「五反田ヒルズ」で、はしご酒を楽しむ。

こだわりの料理を味わえる店や、店主との会話を楽しめるスナックをOMOレンジャーとめぐる。

カウンター席だけの和食店「美亭」。赤坂の料亭で修行した主人の料理は絶品で、OMOコースは刺し身、串料理など8品

本日のレンジャー・柚木(ゆのき)志帆さんはまずはご近所マップ前で「五反田は懐が深くて大人がくつろげる街。それを体感するツアー」と説明。

OMOレンジャーと街歩きをすると、五反田の歴史にも触れられる。

戦前は花街としてにぎわい、戦後は東京でも屈指の規模を誇る闇市が出現し、労働者などを支える食の街になったそうだ。その一方で周辺には昭和初期以降、城南五山という新興高級住宅地ができたため、洗練された食文化も継承される。

アーケードの商店街が全盛を誇った時代があれば、駅前は再開発で多くの店が五反田ヒルズをはじめ、複合ビルなどに移転している。近年はスタートアップ企業が集まり、「五反田バレー」との呼び名もある。ファミリー層を中心に定住人口が増えている。

五反田商店街振興組合の松澤伸光理事長は「五反田は三世代でお世話になる老舗がある一方で、街の若返り、新たな波を感じる。代謝は必要、よりよい発展のために」と話す。

多様な人が気兼ねなく過ごせる街、五反田。OMOホテルが、街の素敵な新旧とつなげてくれる。

OMO5東京五反田 by 星野リゾート

住所:東京都品川区西五反田8-4-13
交通:五反田駅(JR山手線、都営浅草線)から徒歩約6分、大崎広小路駅(東急池上線)から徒歩約1分
TEL:050-3134-8095(OMO予約センター)
■in15時・out 11時/1泊1室2万8000円〜(税・サ込)

写真・木下清隆


※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年9月号)
(Web掲載:2024年8月28日)


Writer

のかたあきこ さん

旅ジャーナリスト。町、人、温泉、宿をテーマに30年間、全国取材。テレビ東京『ソロモン流』で旅賢人と紹介される。宿本・旅美人SPECIAL編集長、温泉ソムリエアンバサダー、睡眠健康指導士、傾聴スペシャリスト、サウナ・スパプロフェッショナル、日本茶検定1級、日本茶インストラクター、福岡県出身(福岡検定・中級)。2024年5月に書籍『手わざの日本旅 星野リゾート温泉旅館「界」の楽しみ方』(旅行読売出版社)を発刊。

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