【ご当地スーパー】錦市場のおばんざいも並ぶ〝ほんまもん〟食材の宝庫・フレンドフーズ

◉井上のお総菜詰め合わせ[1000円〜]井上佃煮店の元店主が調理。「井上の味を一度に楽しめる」と評判だ。「ご当地スーパーグランプリ2023 ご当地スーパー食部門」準グランプリ。見つけたらぜひ。味も栄養バランスもバッチリ!
スーパーマーケットの形をした真実発信メディア
下鴨(しもがも)神社から北に徒歩16分。下鴨本通(ほんどおり)沿いに、全国から注目される人気店がある。「スーパーマーケットの形をした真実発信メディア」を実践するフレンドフーズだ。創業は1977年で、現社長は3代目。「おいしくて少なくとも体に悪くはない、〝ほんまもん〟だけを販売しています」と話す藤田俊(しゅん)さんだ。
“ほんまもん”の価値観と物語を発信する社長、藤田俊さん
売り場には京野菜や漬物、湯葉など京都らしい食材のほか、自社ブランド「京都下鴨風漣堂(ふうれんどう)」を含むオリジナル商品約50種が並ぶ。店内で作る弁当や総菜、自慢のスイーツなど豊富なラインアップだ。そのすべてに開発の物語があるが、総菜にまつわるストーリーが特に感動的。
「2019年に閉店した錦市場の老舗、井上佃煮店の商品を復活させました。元店主と娘さんが当店で調理しています。半年以上も説得して来てもらったんですよ」と藤田さん。「あの味をなくすわけにはいかん」との強い思いがあったとか。「井上佃煮店の対面型の接客や、食で築いた地域文化も含めて継承したかった」と聞いて、真実発信メディアの本懐を見た思いだ。京都人とおばんざいの関係は奥深い。その歴史と意味を考えながら、賀茂川のほとりでほんまもんの弁当を味わおう。
井上佃煮店の「万願寺とうがらし昆布」100グラム441円。農林水産大臣賞を受賞した逸品
「いかみょうが酢」「えび豆」など、錦市場から続く伝統の味がずらりと並ぶ
フレンドフーズマストバイ🧺
◉お弁当・お総菜
店内で毎朝とる昆布とカツオのだしや、店頭販売と同じ調味料を使って調理。自社の総菜も品数豊富で100グラム194円〜、弁当は670円〜で約21種。フードロスに配慮しながら作っている
(上)「京都下鴨風漣堂 和牛飯 極(きわみ)」2180円は「お弁当・お惣菜大賞2021」でも入賞(下左)「自家製黒毛和牛煮込みビーフシチュー」1180円(下右)「自家製エビクリームコロッケ」1個240円
◉井上の総菜と佃煮
総菜100グラム288円〜、佃煮100グラム260円〜。「ご当地スーパーグランプリ2022ご当地スーパーみやげ部門」グランプリの「ちりめん山椒」1パック900円はお土産に
◉京都下鴨風漣堂 完熟赤山椒[1500円]
樹上で真っ赤に完熟させた山椒の実を使った高級山椒。香りの良さが特徴で肉料理との相性も抜群
◉鶏と豚の基本スープ[2400円]
半練りタイプのスープの素で、素材はすべて厳選した国産。和洋中どんな料理でも使えるオリジナル商品だ。店内の総菜作りにも使う
◉手作りスイーツ[180円〜]
アイスクリームや焼き菓子、スコーンなど素材にこだわったスイーツも魅力。旬の果物を使う期間限定のアイスクリームが並ぶことも
オリジナルスイーツの数々は、店内キッチンでパティシエが作る
スコーンは1個250円で、イギリス出身の常連客も太鼓判を押した味
閑静な住宅地にあり、賀茂川や京都府立植物園も近い
フレンドフーズ
■10時〜21時/1月1日〜3日休/地下鉄烏丸線北山駅から徒歩10分/名神高速京都東ICから12キロ/京都市左京区下鴨北園町10-6/TEL:075-722-0451
※フレンドフーズのホームページは👉こちら
文/北浦雅子
※料金などはすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2025年6月号)
(Web掲載:2025年6月26日)