もうひとつの京都で冬の美味を楽しむ(1)
牡丹鍋7260円。写真は1 人前で、イノシシの肉は120~130グラムとボリューム満点。主に脂身がしっかりついたロースやバラなど厳選して使用 ※掲載時のデータです
豊かな自然に恵まれた京都は、豊かな食材と食文化の宝庫。寒さが育む山海の幸を求めて、もうひとつの京都を旅しよう。
京丹波町の牡丹鍋
冬の定番料理といえば、鍋。湯豆腐や鴨すきなど、京都には名物鍋料理が数多くあるが、イノシシ肉で作る牡丹鍋もそのひとつだ。
牡丹鍋が評判なのが、京丹波町にある「鮎茶屋料理旅館角屋」。1899(明治32)年創業の老舗で、北大路魯山人がその美味しさを絶賛した和知川の天然鮎をはじめ、四季折々の料理が楽しめる宿だ。
冬の看板メニューである牡丹鍋は、主に地元の丹波産イノシシ肉を使用。丹波産は他の地域産と比べて赤身が柔らかく、脂に甘味があるのが特徴だ。
「肉が良質なのはもちろん、大事なのは下処理。確かな技術で下処理をすると全く臭みがありません。余計な調味料や具材を入れる必要がないので、上品な味わいに仕上げることができます」と話すのは、5代目の野間俊亮さん。
「イノシシは脂を楽しむお肉」と話すだけに、運ばれてきた肉は脂がたっぷり。肉の半分が脂というほど厚さがあるのは、上質な肉の証だ。
スープは昆布とカツオ節でとっただしに、香ばしさを出すためにゴマ油を入れて白みそを溶く。そこにイノシシ肉と地元産のゴボウや白菜、ネギなどの野菜を入れる。ほどよく火が通ったところで肉をいただくと、思った以上に柔らかく、脂は甘みがありながらすっきりして口溶けがいい。肉や野菜のうま味をまるごと吸収したシメの雑炊もまた絶品だ。
ほかにも、京都府では一昨年から狩猟が解禁されたクマの「熊しゃぶ」も、味わいたい冬の味覚だ。
凍てつく冬だからこそ見られる景色も見逃せない。車で30分ほどにある落差43メートルの琴滝はぜひ訪れたいスポット。氷点下が続くと凍結した幻想的な姿を楽しめる。
京丹波の酒を楽しむ
1903年創業。京丹波町唯一の造り酒屋。「五百万石」「京の輝き」などの京丹波産米と水を使い、旨口の酒を醸す。角屋でも提供。「清酒長老『丹』」(純米吟醸酒)(720ミリリットル)1630円、「生原酒」(720ミリリットル) 1355円
住所:京都府船井郡京丹波町本庄ノヲテ5
TEL:0771-84-0018
※掲載時のデータです。
もうひとつの京都で冬の美味を楽しむ(2)へ続く(11月28日公開予定)
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(出典:旅行読売2024年1月号)
(Web掲載:2023年11月22日)