【いま、会える昭和】懐かしい昭和レトロを味わえる鉄道3選
水島臨海鉄道の旧国鉄車両
富山地方鉄道 レトロ電車 【富山】
市民の足として活躍中の路面電車
車と並走するレトロ電車。沿線には桜が美しい場所も点在する
つり革、背もたれなど、細部にもこだわっている
1965(昭和40)年製の7000形をリニューアルした車両で、2014年、市内軌道開業100年を記念して運行を開始した。車両デザインは水戸岡(みとおか)鋭治氏。外装はレトロ感あふれるグリーンとベージュのツートーンカラーで、車内はベンチやテーブルなどに木を多用し、照明には昔の電車で実際に使われていた古い灯具を使用するなど、ぬくもりのある空間になっている。ほかの市内電車と同様に、1および2系統で運用され、普通運賃のみで乗車できる。
■運行日:検査日などを除く通年/運行区間:1系統(南富山駅前-富山駅)、2系統(南富山駅前-富山大学前)/運賃:210円(均一制。4月1日以降は240円)/TEL:076-421-2631
北条鉄道 キハ40 【兵庫】
運転体験や貸切利用もできる
長(おさ)-播磨下里駅間の大歳神社は桜の名所
雪国仕様のキハ40。台車やホーンも当時のまま使用している
兵庫県小野市の粟生(あお)駅から加西(かさい)市の北条町駅まで13.6キロを結ぶ。2021年、東北の五能線で使われていた1979(昭和54)年製のキハ40を、クラウドファンディングを活用して導入した。外装や車内の路線図などは当時の姿そのまま。現在は貸切運転(5万5000円~)のほか、北条町駅構内での運転体験(2万円)、助士席に座って1往復する特別添乗(1万1000円)などを中心に運用している。
■運行日:検査日などを除く通年(おもに月末に翌月の予定をホームページで公表)/運行区間:粟生駅-北条町駅/運賃:420円(粟生駅-北条町駅の場合)/TEL:0790-42-0036
水島臨海鉄道 キハ30、37、38 【岡山】
国鉄時代の気動車が朝夕に運行
古い気動車や機関車が並ぶ倉敷貨物ターミナル駅
通勤客を乗せて走るキハ30と37
倉敷市内と水島工業地帯を結ぶ14.8キロの臨海鉄道。通勤客が多い平日の朝と夕方は、旧国鉄の気動車が5往復する。現在運用中の車両は、キハ30(暑い時期は運休)と38が各1両、キハ37が3両の5両。いずれも昭和40~50年代に製造された車両で、主に千葉県の久留里(くるり)線で使用されていた。2021年に1960(昭和35)年製のキハ205をクラウドファンディングで整備。現在、定期運転は行っていないが、6月に運転体験会を実施した。
■運行日:平日のみ/運行区間:倉敷市駅-三菱自工前駅/運賃:380円(倉敷市駅-三菱自工前駅の場合)/TEL:086-446-0931
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年5月号)
(Web掲載:2025年9月22日)