【オールインクルーシブの宿】ゆと森倶楽部<遠刈田温泉・宮城>(1)~名湯でゆったり~
湯船のヒノキの香りが心地よい、渓流露天風呂 川の湯「しかく」。泉質はナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉
豊かな湯と森のリゾートで自分らしい大人時間を過ごす
仙台から車で1時間ほど走ると、蔵王(ざおう)連峰の東麓に、開湯400余年を数える遠刈田(とおがった)温泉がある。共同浴場や旅館、土産店などが立ち並ぶ温泉街を抜けた静かな一角にあるのが「ゆと森倶楽部」。温泉と森に癒やされたいと選んだ旅先だ。
県内の作並、松島、さらに遠刈田で2軒を手掛ける一の坊グループの宿で2007年にオープン。オールインクルーシブは、グループ内のほかの施設に先駆け12年から始めた。
「海外のリゾートの過ごし方を取り入れました。当時はまだ例が少なく、言葉の定着さえ難しい状況でしたが、お客様が財布を気にせずゆっくり楽しんで過ごせるようサービスを充実させてきました。今ではグループすべての宿で切り替えるほど人気です」と一の坊広報の佐々木さん。

森の暮らしを満喫できる立地
荷物を置いたらまずは散歩に出かけよう。蔵王国定公園内、13万平方メートルの森の中の敷地では、体力や体調に合わせ自然と親しめる。中庭に出ただけでケヤキをはじめ色々な種類の木々や木道、ハンモックなどが目に飛び込み、ワクワク感が止まらない。広い「NIWA」のエリアで水辺や緑を眺めながら、イスやハンモックで過ごすのも贅沢(ぜいたく)なひと時だ。小阿寺沢(こあてらさわ)川に架かるかもしか橋を渡り、1周1.2キロの森のさんぽ道をスタッフと歩く16時からの「森の午後さんぽ」に参加するのもいいだろう。

さくら館のツインルームからNIWA や蔵王山麓の稜線が望める

2万3000平方メートルの広大なNIWA。アクティビティーの一つ、チェアリングでは好きなイスを持ち運び森林浴が楽しめる

電動アシスト付き自転車でサイクリング
ひと汗かいたら温泉へ。館内には露天風呂とサウナ付きの男女別の大浴場がある。大きな窓の向こうに緑豊かな自然が広がり、開放感抜群だ。大浴場のフロアから螺旋(らせん)階段を下りると露天風呂付きの貸切風呂が二つ。さらにNIWAを歩いた先の「フクロウの森」エリアには小阿寺沢の渓流沿いに二つの露天風呂があり、うち一つはサウナ付き。貸切風呂は空いていれば自由に入浴できる。さらりとした湯は美肌効果もあるそう。緑のグラデーションを眺め、鳥の声や渓流の音に耳を傾けながら湯につかると、普段より時間がゆっくり過ぎていく。

渓流露天風呂 川の湯「まる」。敷地内では2本の自家源泉をくみ上げている
湯上がりには蔵王の新鮮な牛乳や野菜、果物を使ったパティシエ手作りのジェラートでクールダウン。蔵王ミントとグレープフルーツの清涼感に驚いた。

蔵王ミントとグレープフルーツ、宮城県産クレソンのジェラート。和紅茶のフルーツティーとともに
文/堀内志保 写真/堀内 孝ほか
【オールインクルーシブの宿】ゆと森倶楽部<遠刈田温泉・宮城>(2)~名湯でゆったり~へ続く
ゆと森倶楽部
公式サイトを参照👉こちら
住所:蔵王町遠刈田温泉上ノ原128
オールインクルーシブ
◎暖炉ラウンジ、レストランでの飲食
◎四つの貸切露天風呂
◎森の午後さんぽ、森の朝ヨガ
◎暖炉ライブ
◎パティシエ手づくりZAOジェラートなど
1泊2食料金(税込み)
平 日 2万8000円〜
休前日 3万1000円〜
※ICHI-PASS(登録無料)会員の料金
※ひとり泊可(通年可、+1万円~)
客室:51室
交通:東北新幹線仙台駅からバス1時間、遠刈田温泉下車タクシー7分/東北道白石ICから約19キロ
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※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2025年9月号)
(Web掲載:2025年12月12日)


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