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山海の幸を引き立てる一杯を求めて  旅して出合う「鳥取ワイン」(2)

場所
> 倉吉市、鳥取市、北栄町、伯耆町
山海の幸を引き立てる一杯を求めて  旅して出合う「鳥取ワイン」(2)

兎ッ兎(とっと)ワイナリーの寺谷さん(右)と、「耕作放棄地を活用したのは、新しい産業を育てるためでもあります」と話すスタッフの川本祐華さん

山海の幸を引き立てる一杯を求めて  旅して出合う「鳥取ワイン」(1)から続く

ブドウにもワインにも〝顔〞がある

次に訪ねた兎ッ兎ワイナリーは、鳥取駅から南東へ約7キロ、袋川の北岸にある。耕作放棄地をブドウ畑に転換することから始めて、2017年に自社醸造をスタートした。

この辺りは、少し掘れば石がゴロゴロと出てくる礫地(れきち)だが、水はけの良さがブドウ栽培に適している。現在23種のブドウを栽培しており、ヤマソービニオンとヤマブランが代表品種。いずれもヤマブドウの交配種だ。「この地で育つブドウを使ってこその『鳥取ワイン』」と力を込めて話すのは、栽培から醸造までを担う寺谷英樹さん。

寺谷さんの言葉は個性的だ。ここではブドウが「悠々(ゆうゆう)と育ち」、野性味が強いと評されるヤマソービニオンも「私が醸造したものはチャーミング」と言う。さらに「土壌や育て方でブドウの顔も違ってくる。ワインの顔も違ってくる」と。そんなワインはどれも、寺谷さんの笑顔を映したような、優しい風味だった。

兎ッ兎ワイナリー〈鳥取市〉

10時~17時。蔵見学可/元日休/山陰線鳥取駅からバス20分、上麻生下車すぐ。鳥取道・山陰道鳥取ICから9キロ/鳥取市国府町麻生178-11/TEL:0857-30-0003

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醸造場から最も近いブドウの木まで3メートルの距離。まさに目の前がブドウ畑

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スタッフが案内するワイナリーツアー(要予約)も実施

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左からヤマブラン(3850円)、宇部野2025(4180円)、殿ダム熟成ワイン(4620円)

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愛らしいウサギのラベルが目印

老舗と新興、それぞれの味わい

鳥取ワインは新しいと思われがちだが、一路西へ向かい北条ワイン醸造所を訪ねると鳥取ワインの歴史の深さに驚かされた。創業は1944年。最も古い蔵は創業当時からのもので、土壁の黒ずんだ染みは酵母がすみ着いていることの証だ。古い蔵を守り続けることは困難もあるが、3代目社長の山田和弘さんは、「この場所でワインを造り続けることに意義がある」と、先代、先々代が築いた鳥取ワインの歴史を継承している。ブドウは北条砂丘で栽培。10年以上熟成させたスパークリングワイン「トットリSKY(スカイ)」など、ヴィンテージワインもそろう。

北条ワイン醸造所〈北栄町〉

8時~17時30分。蔵見学可/土・日曜、祝日休(事前連絡すれば上記も可)/山陰線下北条駅から徒歩15分。山陰道はわいICから8キロ/北栄町松神608/TEL:0858-36-2015

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創業期からの蔵。床は土で、梁や柱に歴史を感じる。予約制で見学できる

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左から砂丘赤(3600円)、トットリSKY(4400円)、スペシャルセレクション赤(4400円)

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「北条砂丘では江戸時代末期からブドウが作られてきました」と語る山田社長

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近代的なワイナリーとは一線を画した風格が漂う

ワイナリー巡りの締めくくりは、大山(だいせん)の麓、火山灰が堆積した黒(くろ)ボク土でブドウを育てる大山ワイナリー。ここで出合えたのは、日本ワイン愛好家の間で注目が高まっている小公子(しょうこうし)を使った赤ワイン。小公子はヤマブドウ系の交配種で、野趣あふれる強い香りと、その後を追って広がる酸味は新鮮な味わいだった。ブドウは気候などにより毎年、味が異なる。「その年のブドウの味わいをワインに表現するように努めています」と、社長の北林昌さん。

今回の旅で見たのは鳥取ワインのほんの一面。もっとたくさんの〝顔〞を見たく、知りたくなった。

大山ワイナリー〈伯耆町〉

10時~15時。蔵見学不可/3月まで休、土・日曜、祝日休/米子駅からタクシー40分。米子道溝口ICから3キロ/伯耆町真野169-4/TEL:0859-68-6188

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目の前にそびえる大山の雪解け水が良質のブドウを育てる

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左から2024年シャルドネKoharu(3300円)、2017年ブレンド郷(5500円)、2024年 小公子 Aoi(3850円)

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大山の木々を活用して建てられた醸造所

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ペンションを改装したワインショップ

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協力:鳥取県食パラダイス推進課

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2026年4月号)
(Web掲載:2026年3月5日)

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Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

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