【私の初めてのひとり旅(一人旅)】横山だいすけさん 銚子、九十九里、シアトル、アナハイム(1)
よこやま・だいすけ[歌手・俳優]
1983年千葉県生まれ。2006 年に国⽴(くにたち)音楽大学音楽学部声楽学科を卒業。歌が大好きで、⼩学校3年生から大学卒業まで合唱を続ける。NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」では、歴代最長となる9年間“歌のお兄さん”を務める。卒業後は、コンサートやドラマ、CM、声優など活躍の場を広げている。2026年4月に、芸能活動20周年を迎え、5月に記念最新アルバム「笑顔晴れ-20thAnniversary-」を発売予定。
自転車で千葉から銚子、九十九里へ、小学6年生で1泊2日の冒険旅行
小学校の卒業アルバムで「冒険家になりたい」と宣言したほど、冒険好きの子どもでした。千葉市に住んでいた小学5年生の時、「花見川沿いのサイクリングロードの端ってどうなっているんだろう」と、友だちと自転車で稲毛海浜公園から勝田台まで走ってみました。
いつか千葉県を自転車で回ってみたい。その気持ちが「小学校最後の思い出として何か冒険したい」となり、春休みに銚子市の犬吠埼(いぬぼうさき)を経て九十九里(くじゅうくり)で1泊する計画を立てました。一緒に行くはずだった友だちが行けなくなり、ひとり旅になったのです。両親には「気を付けて行くんだよ」と言われただけで、特に反対はされませんでした。
事前に自転車旅行の本を図書館で借り、ヘルメットやパンク修理のキットなどを準備しました。当日は朝早く出発。ルートはあまり下調べせず、道路案内板を見ながら地図と照らし合わせて確認する感じです。母に作ってもらったお弁当をコンビニの駐車場で食べ、休み休みでしたが、ペダルを漕ぎ続けました。
午後になって犬吠埼にたどり着きました。「地球の丸く見える丘展望館」で本当に地球が丸く見えるのか、自分の目で確かめるのが一番の目的です。実際はよく見れば丸いかもしれないという感じでしたが、感動がありました。九十九里まで先は長いから、ゆっくりした記憶がなくて。ただ丸い地球の中に自分が立っていると実感できた瞬間でした。

地球の丸く見える丘展望館からの眺望。水平線が湾曲しているように見える(写真/ピクスタ)
宿は九十九里のユースホステルでした。夜遅く着いたのですが、宿の人は小学生が自転車で来たのですごく驚いて、「大変だったね」とねぎらってくれました。夕食を食べ、宿の電話で両親や友だちに、「無事に着いたよ」と連絡し、友だちと「ひとりでは寂しいよね」なんて話をして。とても疲れていたので、すぐ寝ちゃいました。
翌日の朝食で、他のお客さんに「ひとりで旅しているの?」と話しかけられ、「銚子に行って、これから帰るところです」と答えると、みんなすごくびっくりして、興味津々でいろいろ聞かれました。心配するよりほめてくれるという感じで大らかな時代でしたね。

小学5年の林間学校での横山さん(中央)
話/横山だいすけ 聞き手/田辺英彦
【私の初めてのひとり旅(一人旅)】横山だいすけさん 銚子、九十九里、シアトル、アナハイム(2)へ続く(4/30公開)
(出典:「旅行読売」2026年5月号)
(Web掲載:2026年4月29日)


Tweet
Share