タイ。経済発展と祈りにあふれた日常 (1)水上交通、水上マーケット
新しい商業施設やホテルが次々と建つバンコクで、変わらずに敬仰され続ける寺院の数々がある。伝統と近代化が入り交じる首都バンコクの街並みや水上マーケット、さらに、栄華の歴史を今に伝える古都アユタヤの魅力、若者に人気の写真映えする寺院も含め、4回にわけて紹介する。
小型船が行き交うチャオプラヤ川
色とりどりの花飾りを舳先に付けた小型船が、派手なエンジン音を響かせながらチャオプラヤ川を行き交う。発展目覚ましいバンコクは朝夕の交通渋滞が激しく、水上バスや水上タクシーを利用するのが便利だ。水しぶきを上げる船での移動は気持ちがいいし、やはりタイらしい。
実に20年ぶりに訪れたバンコクは、大型商業施設や高層ビルが立ち並ぶ先進的な街に様変わりしていた。昨年オープンした複合施設「アイコンサイアム」を夜の船から眺めた時などは、重なる階層に高級ブランドのサインが輝き、まるで豪華客船を眺めるような気分だった。
店や小船の灯りが川面に映える水上マーケット
バンコクの南西に位置する国内最小の県、サムットソンクラームに足を伸ばす。アンパワー上マーケットでは、運河を中心にたくさんの店舗が集まり、数多くの人々の様々な生活の営みが観察できる。
出典:「旅行読売」2019年9月号