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「すずさん」の「おうち」模型作者で「憲兵」役・栩野幸知さんの「さらにいくつもの」裏話(3)

場所
> 呉市、広島市、東京都大田区
「すずさん」の「おうち」模型作者で「憲兵」役・栩野幸知さんの「さらにいくつもの」裏話(3)

作中に登場する砂糖壺、残飯シチューなどを栩野さんが実物大に再現

昭和のくらし博物館の「映画「『この世界の片隅に』~さらにいくつものすずさんのおうち展」では、戦時下の広島県呉市へ18歳で嫁いだ「すずさん」の「おうち」の茶の間、台所などの様子が「実物大」で再現されている。

この作品世界を体感できる空間を目指し、全国のファンが集まってきている。今年5月まで行われた前回展示「すずさんのおうち展」の展示品に加え、「すずさん」の幼なじみ「水原さん」の水兵服など新たな展示品が並び、新規の展示品を見に戻ってくるリピーターも多い。

こうした展示品から受けた感動がファンからファンへと伝わり、1220日公開の新作映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」への期待がますます高まっていきそうだ。


作中人物の衣装。手前左から3つ目が「すずさん」のもんぺや羽織。右から4つ目が「水原さん」の水兵服
作中人物の衣装。手前左から3つ目が「すずさん」のもんぺや羽織。右から4つ目が「水原さん」の水兵服
2018年12月24日に作成した作品もある「#今日の水口さん展」
2018年12月24日に作成した作品もある「#今日の水口さん展」

参加・交流コーナーでは、ファンアート展示「#今日の水口さん展」も開催している。

「水口マネージャー」が、前回展示「すずさんのおうち展」会期中の20181224日に作成した作品の複製と原画も展示されている。今回の「#今日の水口さん展」の特色は、原本と拡大した複製の両方が展示されている点だ。原画からは、作品に取り組む「水口マネージャー」の熱気が伝わってくるようだ。

また、来場者は水口マネージャーの「20181224日の作品」の図柄を利用したスタンプを押印することもでき、来訪のよい記念になりそうだ。


「水口マネージャー」の作品の図柄を使ったスタンプ。来場記念に押すことができる
「水口マネージャー」の作品の図柄を使ったスタンプ。来場記念に押すことができる

「みんなでつくる呉地図」に次々と加わる付箋。「聖地巡礼」の参考に

「みんなでつくる呉地図」
「みんなでつくる呉地図」

また、「みんなでつくる呉地図」がはりだされている。これは、呉市の航空写真をもとにした地図で、映画制作中に片渕監督が参照していたのと同じもの。ファンは、呉での「聖地巡礼」などでの「注目スポット」を付箋(ふせん)に書き込み、貼り付けることができる、いわば「みんなでつくる呉・聖地巡礼マップ」だ。

金・土・日曜、祝日の10時~17時に開館。入館料500円。問い合わせは同館(電)03・3750・1808。

                  ◇◇◇

好評発売中の旅行読売臨時増刊「昭和の鉄道旅 復活編」(定価1000円)では、片渕須直監督、原作者・こうの史代さんが、広島や呉という「舞台」の何を見て、どう描いたかなどの裏話を収録。「聖地巡礼」に役立つ特別企画を掲載している。ファン必読の記事。 


旅行読売臨時増刊「昭和の鉄道旅 復活編」
旅行読売臨時増刊「昭和の鉄道旅 復活編」

Writer

藤原善晴 さん

月刊「旅行読売」編集部に2019年12月まで勤務。現在読売新聞東京本社文化部。瀬戸内海が見晴らせる広島県安芸津町風早(現・東広島市)生まれ。レトロブームということもあり、最近は「昭和」という言葉に敏感に反応。また、故郷が「令和」の典拠となった万葉集ゆかりの地であるため、福岡県太宰府市、奈良県、富山県高岡市、鳥取県など各地の「万葉集」ゆかりのニュースにも目を光らせている。

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