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のび太と一緒に成長した大人たちへ。子や孫を連れ、高岡へ「ドラえもん」に会いに行こう(1)

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 富山県
> 高岡市
のび太と一緒に成長した大人たちへ。子や孫を連れ、高岡へ「ドラえもん」に会いに行こう(1)

原画展「学年別ドラえもん展―のび太と一緒に大きくなった私たち―」エントランス©藤子プロ


富山県高岡市生まれの国民的まんが家、藤子・F・不二雄の連載まんが「ドラえもん」は、1970年、小学館の学年別学習雑誌で始まり、80年代半ばまで続いた。登場人物ののび太たちの身長も、読者の年齢に合わせるように伸びていった。

70年から80年代半ばにかけて小学生時代を過ごした大人たちにとって、とても懐かしい原画展「学年別ドラえもん展―のび太と一緒に大きくなった私たち―」が、「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」で2020年11月23日(予定)まで開催されている。

週末に、あるいは長期休暇に、懐かしい連載まんがの原画の中にいるドラえもんやのび太たちに会いに行ってはどうか。子や孫を連れて行くのも楽しそうだ。


「ドラえもんトラム」で原画展会場へ

高岡市内を走る「ドラえもんトラム」©藤子プロ
高岡市内を走る「ドラえもんトラム」©藤子プロ

新幹線、在来線、飛行機やバス、あるいは自家用車でもよいが、まず高岡駅へ。懐かしいドラえもんやのび太に会いにいくなら、ここの路面電車万葉線乗り場に行き、正面の窓に「ドラえもん」の顔が描かれた「ドラえもんトラム」が来るのを待って乗り込みたい。

トラムの車内デザインが、「ドラえもん50周年」を記念して、19年12月3日から一部新しくなった。これまでも車両連結部には「ドラえもん」のシルエットが描かれていたが、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫、ドラミの等身大シルエットが加わった。


「ドラえもんトラム」内部。「のび太」たちのシルエットも©藤子プロ
「ドラえもんトラム」内部。「のび太」たちのシルエットも©藤子プロ
ドラえもんのひみつの道具のひとつ「ムードもりあげ楽団」©藤子プロ
ドラえもんのひみつの道具のひとつ「ムードもりあげ楽団」©藤子プロ

車内の座席横などで見ることができるドラえもんのひみつ道具も、「ムードもりあげ楽団」など18種類が追加され、合計34種類を楽しめるようになった。

「ムードもりあげ楽団」は、使用者の気持ちを感じ取って、それに応じた音楽を演奏してくれるひみつ道具だ。原画展へと向かう、ワクワクした気持ちを表現する軽やかな行進曲を演奏してくれるのでは、と想像を膨らませる。

つり革にも、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫の服装をイメージした装飾が加わっている。

さあ、登場人物たちのシルエットと共に原画展会場へ。

高岡駅から10分で志貴野中学校前電停に着く。駅には「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の大きな看板がある。


志貴野中学校前駅の「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の看板©藤子プロ
志貴野中学校前駅の「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の看板©藤子プロ

のび太たちが空き地で遊んでいるシーンが脳裏によみがえる

ここで下車して徒歩10分でギャラリーに到着する。

原画展「学年別ドラえもん展―のび太と一緒に大きくなった私たち―」のエントランスから、中をのぞくと、土管が2本見えた。のび太たちが空き地で遊んでいるシーンが脳裏によみがえる。


原画展「学年別ドラえもん展」エントランス©藤子プロ
原画展「学年別ドラえもん展」エントランス©藤子プロ


連載まんが「ドラえもん」は、まず1970年、小学館の学年別学習雑誌「小学一年生」から「小学四年生」などで始まった。まもなく「小学五年生」と「小学六年生」も加わる。そして、80年代半ばまで一話完結で、それぞれ異なる6作品の「ドラえもん」が、各学年誌に同時掲載された。

「小学一年生」を読んでいた子どもは、進級すると「小学二年生」を読む。登場人物ののび太たちの背丈も、読者の成長に合わせるように伸びていく。70年から80年代半ばにかけての小学生は、「のび太」たちと一緒に成長したともいえる。


読者の成長に合わせ、「のび太」たちの身長も伸びた

今回の展示では、「小学一年生」から「小学六年生」までの雑誌に掲載されたまんがを並べている。

そして、低学年向けのわかりやすいストーリーから、高学年向けに恋愛問題にも触れた話などの「描き分け」を、藤子・F・不二雄の原画で見比べることができる。原画には作者の筆使いが残り、その思いが伝わって来る。

前期(2020年5月31日まで)に展示するのは「うちでの小づち」(「小学二年生」)、「カネバチはよく働く」(「小学五年生」)など。後期(20年6月2日から11月23日)は、「あめんぼう」(「小学一年生」)、「めだちライトで人気者」(「小学六年生」)など。

展示についての問い合わせは高岡市(半角スペース)藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー(TEL0766・20・1170)へ。9時30分~17時開館(入館は16時30分まで)、入館料/一般・大学生500円、高校・中学生300円、小学生・幼児200円、4歳未満無料、月曜休(月曜日が祝・休日の場合は開館し、翌平日に休館)、年末年始(12月29日~1月3日)は休館するが、2020年1月3日は特別開館。


のび太と一緒に成長した大人たちへ。子や孫を連れ、高岡へ「ドラえもん」に会いに行こう(2)へ


Writer

藤原善晴 さん

月刊「旅行読売」編集部に2019年12月まで勤務。現在読売新聞東京本社文化部。瀬戸内海が見晴らせる広島県安芸津町風早(現・東広島市)生まれ。レトロブームということもあり、最近は「昭和」という言葉に敏感に反応。また、故郷が「令和」の典拠となった万葉集ゆかりの地であるため、福岡県太宰府市、奈良県、富山県高岡市、鳥取県など各地の「万葉集」ゆかりのニュースにも目を光らせている。

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