トキワ荘通りから雑司が谷へ。マンガ家たちの青春の地を歩く(1)
豊島区が「再現」するトキワ荘の完成後イメージ図
西武池袋線東長崎駅の改札を出たら、「レオ&ライヤ」のモニュメントがあった。手塚治虫原作のアニメ「ジャングル大帝」の主人公レオの子ども時代の像で、ガールフレンドと一緒の構図。毎週テレビにかじりついて見ていたことを懐かしく思い出した。
これから向かうのは、東京都豊島区南長崎3丁目。1953年(昭和28年)から 61年にかけて、手塚ら著名なマンガ家たちが青春期を過ごした木造アパート「トキワ荘」があった地だ。
ところが、駅を出てびっくり。駅前の交番の建物が、かつての「トキワ荘」そっくりなのだ。
だが、これぐらいで驚いていてはいけない。このエリアでは「トキワ荘」をそっくり再現するプロジェクトが進行中なのである。
いったいどこに「トキワ荘」が再現されるのか。
5分ほど歩くと、「トキワ荘通り」の西半分「南長崎ニコニコ商店街」に突き当たった。南東に歩くと、南長崎花咲公園。ここには、豊島区が2020年3月、「トキワ荘」を「再現」し、「トキワ荘マンガミュージアム」をオープンする予定となっている。
1階には、トキワ荘やマンガ関連の書籍が置かれ、企画展示室を設ける。2階にはトキワ荘ゆかりのマンガ家たちの部屋を復元する。
南長崎花咲公園にトキワ荘を「再現」
南長崎花咲公園には、記念碑「トキワ荘のヒーローたち」があり、手塚らの似顔絵入りの銅板がはめ込まれている。赤塚不二夫、石ノ森章太郎、藤子・F・不二雄、藤子不二雄(A)、少女漫画家の水野英子、そして、東京工芸大学杉並アニメーションミュージアムの鈴木伸一館長らの名前があった。
(出典:「旅行読売」2019年2月号臨時増刊)
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