トキワ荘通りから雑司が谷へ。マンガ家たちの青春の地を歩く(2)
トキワ荘通りで今も営業している「中華料理 松葉」
豊島区の南長崎花咲公園の記念碑「トキワ荘のヒーローたち」に名前のある藤子・F・不二雄さん(1996年死去)、藤子不二雄(A)さん、東京工芸大学杉並アニメーションミュージアムの鈴木伸一館長。かつてトキワ荘に住んだ彼らの友情の果実として、マンガ・アニメ界の異色のキャラクターが誕生した。
1964年(昭和39年)に少年マンガ誌に連載が始まった、「オバケのQ太郎」は、藤子不二雄(A)さんが、藤子・F・不二雄さんと「藤子不二雄」名義で合作した最後の作品だ。翌年始まったアニメ放送は初回の視聴率が30%を超えた。「オバQ」で異彩を放った登場人物が、ラーメンが好物の「小池さん」。
そのモデルは、1955年(昭和30年)から翌年にかけてトキワ荘に住んでいた鈴木伸一さんだった。西武池袋線の線路の方角に5分ほど歩いたところの南長崎公園に、鈴木さんが描き下ろした「ラーメン屋台イラスト」のモニュメントがあった。メガネをかけた「小池さん」がおいしそうなラーメンを食べている。
トキワ荘通りに、マンガ家たちが愛した「中華料理 松葉」のラーメンは健在
藤子不二雄(A)さんの自伝的長編マンガ「まんが道」には、トキワ荘へ「中華料理 松葉」から出前のラーメンが届く場面がしばしばでてくる。「松葉」は、建て替わったが、当時と同じ場所で営業しており、メニューには昔ながらのラーメンがある。
(出典:「旅行読売」2019年2月号臨時増刊)
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