連郭式の名胡桃城を訪ねて
周囲の山並みを見渡す名胡桃城
谷川連峰を眺める絶壁の城
最近は城を訪ねると、御城印を買うようになった。特に城好きではないが、登城記念になるし、集め始めると城や武将への興味も高まってきた。近頃は週末を利用して、ふらりと御城印を目的に城巡りを楽しんでいる。
今回は群馬県みなかみ町にある名胡桃(なぐるみ)城を訪ねた。練馬ICから関越道を車で走って約1時間30分、月夜野ICで下りて10分ほどで着いた。利根川と赤谷川が合流する丘陵。三方を絶壁に囲まれ、谷川連峰の展望が開ける。
サプライズ特典あり!
まずは名胡桃城址案内所で、城の歴史を紹介するビデオを見た。真田昌幸が上田城を造る約4年前の1579年に築城し、利根川を挟んで5㌔南にある沼田城攻略が狙いだったことを知る。2015年に復元保存の整備が行われた。
「整備前は森のようで、子どもたちの遊び場でした。“名胡桃城址之碑”と徳富蘇峰の筆で刻まれた石碑も、字の彫りが深く登りやすかったようです」と歴史ガイドの会の髙橋俊信さんが話してくれた。
門柱や虎口、木橋も復元された。かつての土塁と同じ高さに展望所も設け、三郭、二郭、本郭などが直線に並ぶ東西約200㍍の連郭式であった全容を見渡せる。
案内所で御城印を購入。続日本100名城スタンプも押した。スタンプを押すと、真田家の家紋の六文銭シールと名胡桃城の平面図を描いた袋を特典にもらえた。さて次回は、どの城を攻めようか。
文/松田秀雄
<データ>
名胡桃城
☎0278・62・0793(名胡桃城址案内所)
http://www.enjoy-minakami.jp/place.php?itemid=519
(出典 「旅行読売」2020年4月号)
(ウェブ掲載 2020年3月23日)