天空の城下町と沼田城を訪ねて
沼田城西櫓台の石垣に咲く樹齢400年以上の御殿桜
かつて五層天守があった!
テレビ番組「ブラタモリ」で、地形好きなタモリさんらが訪れて「真田がつくった河岸段丘の城下町」として紹介された群馬県北部の沼田市。玄関口となる上越線沼田駅と市街地とでは、高低差が約70mもある。
そんな地形は、かつての武将にとって天然の要塞であり、沼田城をめぐる攻防は数多くの歴史を残してきた。
現在は沼田公園として整備され、棟高24・5mあったといわれる五層天守はなく、本丸堀や西櫓跡などの石垣が歴史を物語る。桜の名所としても人気を集めている。
「何度となく発掘調査を行っていますが、保存のために埋め戻しています。だから、今歩いている盛り土の下に、真田時代の遺構が眠っているんです」と観光交流課の真庭弘明さんが教えてくれた。
記念御城印をゲット!
一帯を支配していた沼田氏を昌幸が落とし、長男・信幸を城主にすえたのが1590年。信幸は天守閣を築き、城下を整備した。城域は22ha、今の公園の2倍以上あった。
詳しい歴史は沼田市歴史資料館へ。発掘調査で出土した金箔瓦など貴重な品々を展示している。関ヶ原の戦いで信幸は東軍、父・昌幸と弟・幸村は西軍と敵味方に。家名を存続させるためと言われ、信幸は“信之”へ改名もした。戦国の世の厳しさを展示から知った。
沼田市観光案内所で御城印を買った。絵柄は4種あり、1種は季節感を出して毎月変わる。12か月分の御城印を集めると、特別御城印をもらえる。
今回は沼田城の御城印と一緒に、これまでに真田ゆかりの「上田城」「岩櫃城」「名胡桃城」で買った御城印を提示し、“真田領四城攻城記念御城印”をゲット。4枚そろえると無料でもらえる特典だ。旅の思い出に持ち帰り、家に飾ることにした。
文/松田秀雄
<データ>
沼田城
TEL0278-25-8555(沼田市観光案内所)
http://www.numata-kankou.jp/sight/numatakoen/index.html
(出典 「旅行読売」2020年4月号)
(ウェブ掲載 2020年3月25日)