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「震災の記憶を風化させないことが役割」

場所
> 宮古市
「震災の記憶を風化させないことが役割」

東日本大震災の発生から10年。岩手県・宮古観光文化交流協会の山口惣一事務局長は「地震が起きたのは、宮古駅前の観光案内所で仕事中の時だった。その後、津波が駅近くまで押し寄せるのが見えたので、あわてて職員を乗せて車で避難した」と、その日の模様を振り返る。

被災後は、協会直営の浄土ヶ浜レストハウスや浄土ヶ浜に打ち上げられた瓦礫の撤去作業に従事。「もはや観光どころではない。今後、宮古はどうなってしまうのか」という絶望感に打ちひしがれたという。

そんな山口さんを励ましたのは、「復興支援」の名のもとに観光客の姿が徐々に戻ってきたことだった。「ありがたい」と感じた。

津波による被害が甚大だった田老地区では、2012年4月から被災地をガイドする「学ぶ防災」が本格スタート。津波の恐ろしさ、悲惨さなどを伝え、参加者に防災意識を高めてもらっている。

被災を経験したガイドが、津波遺構や防潮堤を案内する「学ぶ防災」

あれから10年。「震災を風化させないように、伝承していくのが自分たちの役割」と自任。宮古といえば、景勝地の浄土ヶ浜やサッパ船での「青の洞窟」遊覧などが人気だが、「学ぶ防災」も合わせて利用して欲しいと呼びかけている。

(旅行読売:2001年4月号掲載)

(WEB掲載:2021年5月3日)

Writer

松本浩行 さん

東京都墨田区出身。月刊「旅行読売」編集部勤務から3年間の青森県勤務(読売新聞弘前支局)を経て、2019年11月、月刊「旅行読売」編集部に戻る。これまでに群馬県、石川県、宮城県などでも勤務した経験をもつが、今では「歌手ならりんご娘(ご当地アイドル)、山なら岩木山、果物ならリンゴ」と語る青森推しの編集長。

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