「日本一の桜」を誇る弘前公園に咲く「冬のさくら」
青森県弘前市の弘前公園で、冬の風物詩「冬に咲くさくらライトアップ」が今年も始まった。
この企画は、弘前市に移住した米山竜一さんが最初に冬を迎えた2016年2月、弘前公園外濠の風景を撮影したところ、枝に雪が降り積もった桜並木がピンク色の外灯の光で春の満開を思わせる写真となり、市民から好評を得たことが発端。米山さんは、「ここには『弘前の桜』という強いブランド力がある。美しく見せる仕掛けができれば、冬の新たな観光資源になると考えました」と振り返る。
企画は今年度で5回目を迎えた。年々規模を広げたり、ライトの色味を工夫したりしてバージョンアップ。今では冬の弘前に不可欠なイベントとして定着した。
「コロナ禍という時節柄、2020年度は実施をためらいましたが、市民を元気づけようということで実施しました。ご覧になった方から『コロナ禍の自粛でたまっていた鬱積がスッキリした』という声もいただきました」と語った米山さんは、さらに「雪の降り具合、積もり具合によって見え方は変わりますが、一種の運試しと思って楽しんでほしいですね」と言葉を続けた。
*2021年度の「冬のさくらライトアップ」は2022年2月28日まで、弘前公園の追手門(弘前市役所本庁舎)付近の外濠で実施。点灯時間は日没から22時まで。
(旅行読売2022年3月号)
(WEB掲載:2022年1月29日)