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開運グッズとしても人気の極彩色の角凧

場所
> 弘前市
開運グッズとしても人気の極彩色の角凧

「和藤内と虎」の角凧

青森県弘前市のアトリエ「ねぷた屋」で、2022年の干支「寅」にちなんだ干支津軽凧(えとつがるだこ)の制作が進んでいる。「私の慣例行事。今年も11月に入ってから絵を描き始めました。受注状況にもよりますが、年明けの1月いっぱい頃まで作業が続きます」と、山内崇嵩(やまうち・しゅうこう)さんが語る。

 

2022年の干支津軽凧(えとつがるだこ)を制作する山内さん

津軽凧は、青森ヒバ材の骨組みに凧絵を貼った角凧で、雪原で揚げた時に映えるように極彩色で描かれるのが特徴。空に揚がる凧は、「他(た)を超える」に通じるとされ、運気が上がる開運グッズとしても需要がある。

山内さんは、扇ねぷたに武者絵などを描くねぷた絵師だが、18年ほど前から干支にまつわる絵柄の津軽凧も制作・販売するようになった。

「寅年の干支凧の題名は、『和藤内(わとうない)と虎』。中国人の父と日本人の母の間に生まれた、中国明の遺臣・鄭成功をモデルに、近松門左衛門が書いた『国姓爺合戦』の主人公・和藤内が虎を退治している場面です」と説明してくれた山内さん。今は、厄介な疫病の流行などが終息して、穏やかな年になってほしいとの願いを込めながら一枚一枚の絵を描いているのだという。

(旅行読売2022年2月号掲載)

(WEB掲載:2022年1月30日)


Writer

松本浩行 さん

月刊「旅行読売」の元編集長。在任期間は、2020年3月号から2022年9月号まで。

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