高知の味曜日(前編)
一本釣りされたカツオにゆず……さあ、高知の“味”を探す旅へ
高知県の“味”として誰もが思いつくのが「カツオ」。消費量は全国1位で、全国平均の4倍。2位の福島県とは約2倍の大きな開きがある。
ところが、漁獲量は4位にとどまる。これは同県のカツオ漁が主に一本釣りのため、巻き網漁と比べて漁獲量が少ないことによる。一本釣りされたカツオは新鮮で、刺し身でも美味しく味わえる。
カツオは1年に2回旬がある珍しい魚で、3月~5月は初鰹、10月~11月は戻り鰹と呼ばれる。
初鰹は春先に九州から東北沖へ黒潮に乗って北上するカツオが水揚げされたもので、赤身が多くさっぱりとした味わいが特徴。戻り鰹は秋に南下してくる脂がのったカツオで、加熱しても美味しい。
カツオの食べ方は刺し身のほか、たたきがある。身に軽く塩を振り、外側を一気にワラで焼く。近年は温かいたたきを塩で味わうのが人気。塩たたきは漁師飯が発祥といわれ、鮮度がいい産地ならではの食べ方だ。
高知県には海水を太陽と風だけで蒸発させた天日塩の産地が多いので、さまざまな塩で楽しみたい。
高知の味曜日(後編)の記事はこちらから
高知カツオマイスターとは
高知県の県魚であるカツオを地域の誇りとして維持するために立ち上げられた高知カツオ県民会議が2019年から始めた制度。仕入れや調理など、カツオに関して高度な知識や技術を持つ職人をマイスター認定する。
マイスター認定された職人がいる店はステッカーやのぼり旗が掲示されており、観光客が店を選ぶ際の参考になる。
高知カツオ県民会議事務局 TEL:088-844-8554