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「きた北海道フリーパス」で、フリーエリア724.5キロを全線乗車

場所
「きた北海道フリーパス」で、フリーエリア724.5キロを全線乗車

牧草地が広がる中、防雪林に守られた線路を走る宗谷線の特急列車。道北の代表的な風景だ

 

1万3150円で道北の普通列車、特急列車が乗り放題!

稚内行きの特急サロベツ1号が旭川駅を出て約20分、車窓風景は平坦な耕作地から、木々が生い茂る山あいの景色に変わった。三浦綾子の小説の舞台にもなった塩狩峠だ。旧石狩国と手塩国を分ける分水嶺の峠を越えると、最北へ向かう実感が強まってきた。

旅の初日は稚内を目指すと決めていた。早朝、羽田空港から飛び立ち、新千歳空港駅で「きた北海道フリーパス」を購入。札幌駅で快速エアポートから特急ライラックに乗り継ぎ、さらに旭川駅で特急サロベツへ乗り換えた。

北海道は雄大である。札幌駅から稚内駅まで約400キロある。この間、運賃だけで片道7920円かかるが、きた北海道フリーパスは1万3150円。札幌―稚内駅間を往復しただけでもとがとれてしまう。有効期間は4日間で、さらに特急の自由席が乗り降り自由という、お得感がハンパない。


Writer

米屋こうじ さん

1968年、山形県生まれ。鉄道カメラマン。鉄道と人々の結び付きをテーマに日本と世界の鉄道を取材撮影。著書に『ひとたび てつたび』『I LOVE TRAIN-アジア・レイルライフ』(ころから)など

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