駅舎のある風景 浜小清水駅【釧網線】
駅近くの展望台から見晴らすオホーツク海と知床の山々
網走(あばしり)駅を出発し桂台(かつらだい)駅を出た釧網(せんもう)線の流氷物語号は、進行左手車窓にオホーツク海を見ながら進んで行く。
開業当時からの駅舎が残る藻琴(もこと)駅、北浜駅を過ぎ、初夏には美しい花が咲く小清水原生花園を走り抜けると、「道の駅はなやか小清水」が直結する浜小清水(はまこしみず)駅に到着した。
流氷と知床連山が望めるフレトイ展望台はここから5分ほど歩く。はやる気持ちで丘に上ったものの、この日の流氷はあいにく沖合に離れていて、海岸線近くは所々浮かんでいる程度。それでも、雪化粧した海別(うなべつ)岳から続く蒼(あお)く冬枯れた知床半島が姿を現してくれた。
網走に戻る前、一つ先の止別(やむべつ)駅の駅舎内にある「ラーメンきっさ えきばしゃ」に寄り道。ラーメンで体を温めながら、次こそは流氷の向こうに広がる知床半島を見てみたいと思った。
文・写真/越 信行
網走と釧路を結ぶ釧網線は1931年に全通。浜小清水駅へは網走駅から普通列車で28分
(出典:「旅行読売」2021年2月号)
(WEB掲載:2023年1月2日)