【バリアフリーの温泉宿】斎藤ホテル 鹿教湯温泉
窓が大きく、明るく開放的な「スーペリア ユニバーサルツイン」
渓谷に臨むユニバーサルルーム。連泊プランも人気
長野県上田市の山あいにある鹿教湯(かけゆ)温泉は、杖(つえ)をついて来た客が帰りには杖を使わず歩けるようになったという言い伝えから〝杖要らずの湯〟と言われ、多くの湯治客が訪れてきた。良質な温泉と自然に恵まれ、国の国民保養温泉地にも指定されている。
創業400年の歴史がある斎藤ホテルでは、〝心と体の健康〟をテーマに、鹿教湯温泉の旅をより深く楽しめる設備やサービスが充実している。
例えば、効能豊かな温泉により多く入浴できるよう大浴場のほかに貸切風呂や本格的な25
メートル室内温泉プールも備え、健康プログラムなども実施。信州の風景やグルメを堪能する宿発着の日帰りバスツアーや、館内での生演奏コンサートも開催している。朝夕のビュッフェもほとんどのメニューが日替わりだ。
「楽しみが多くて1泊するだけではもったいない」という宿泊客の声も聞かれ、実際に平均宿泊数は2、3泊で、約7割がリピーターだという。
「シニア層のお客様も多く、たくさんの旅を経験されたなかで選んでいただけるのは光栄です」と、営業企画支援室統括マネージャーの廣中達也
さんは話す。
内村川の渓谷沿いに立つ12階建ての建物は近代的。館内はバリアフリーに配慮され、高齢者や車イス利用者が使いやすい客室も備えている。その一つ「スーペリア ユニバーサルツイン」は、入り口にも室内にも段差がない。入り口から緩やかなスロープを上った先にベッド2台を置いた洋室があり、2面の大きな窓に渓谷や里山の風景が広がる。車イス対応のトイレや聴覚障がい者用フラッシュライトを備え、ベッドの1台は電動リクライニング機能付きだ。
2020年に新装した10階プレミアムフロア「溪—Kei—」にもバリアフリーに配慮した客室「1006」がある。木をふんだんに使用し、ぬくもりある室内は、窓の外に見える渓谷の風景と調和して心が和む。浴室の湯船の脇に腰掛けスペースを設けるなどの心配りもされている。
館内には露天風呂付きの大浴場のほか、バリアフリーに配慮した貸切風呂「文殊(もんじゅ)」もある。90分貸し切りにできるので、家族水入らずでゆっくりと温泉入浴が楽しめる。
朝・夕食は、野菜を豊富に使った和洋中の料理が40品以上並ぶ日替わりビュッフェだ。宿では、温泉療養の効果を実感してほしいとの思いから、お得な連泊プランを用意している。
斎藤ホテル
上田市鹿教湯温泉1387-2
TEL:0268-44-2211 / FAX:0268-45-3540
料金:「スーペリア ユニバーサルツイン」は1室2人利用の場合、1人1泊2食1万8300円~、溪-Kei-「1006」は同2万4350円~。「スーペリア ユニバーサルツイン」の連泊プランを2人1室で利用の場合、1人3泊4万3350円、5泊6万5650円
客室:65(全室温水洗浄便座トイレ付き)
温泉:単純温泉
風呂:内湯男女各1、露天男女各1、貸切内湯2、室内温泉プール1
交通:上信越道東部湯の丸ICから県道81、国道152、254号経由26キロ/北陸新幹線、しなの鉄道、上田電鉄別所線上田駅から無料送迎バス40分(定時発、要予約)。篠ノ井線松本駅から無料送迎バス40分(定時発、要予約)
文/中元千恵子
(出典:「旅行読売」2022年5月号)
(WEB掲載:2023年4月11日)
※上記は雑誌掲載時のデータです。その後、変更になっている場合もありますので、ご確認のうえ、お出かけください。