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兵庫・神戸の味を守って120年の老舗・淡路屋。加熱式やユニークな容器の弁当も!

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> 神戸市
兵庫・神戸の味を守って120年の老舗・淡路屋。加熱式やユニークな容器の弁当も!

1903(明治36)年1月に阪鶴鉄道(現在の福知山線など)の承認を得て、大阪駅を拠点に車内販売を開始したのが、駅弁屋「淡路屋」の始まりだ。今年、創業120年を迎えた。
駅弁は単なる弁当ではなく、その土地の食材がぎゅっと詰まった郷土料理で、「忘れられない味」「懐かしい味」が鉄道旅の思い出に彩りを添えてくれる。
淡路屋も当初は有馬籠の容器を使った弁当や武庫川、桂川で獲れたアユを使った弁当などを販売していた。戦争による食料不足といった困難な時期も乗り越え、1965年には神戸名物「肉めし」を発売するなど、兵庫・神戸のローカルな味を提供し続けてきた。
こうした伝統の味を守りつつ、“新しい弁当”作りに挑戦してきたのも淡路屋の強みだ。1987年には日本で初めて加熱式駅弁「あっちっちスチーム弁当」を発売した。「冷めても美味しいのが駅弁」と言われているが、それでもやはり温かい弁当は美味しい。出来立てのようなホカホカの駅弁が食べられるようになったのは画期的だった。

 

ひっぱりだこ飯
ひっぱりだこ飯

1995年に阪神淡路大震災で被災したが、それを乗り越える意味で、1998年には明石海峡大橋開通記念「ひっぱりだこ飯」を発売。ユニークなタコ壺風の陶器に真ダコとアナゴ、季節の野菜を盛りつけてあり、今では淡路屋の代名詞の駅弁となった。
2022年にはコロナ禍で飲食業が苦しむ中、貨物コンテナをモチーフにした容器に神戸のすきやきが入った「JR貨物コンテナ弁当」を発売し、売り切れ続出の大ヒットとなった。
寺本督代表取締役社長は「日本独自の鉄道食である“駅弁文化”を後世に残していくことが当社の使命であり、これからもより多くのお客様に喜んでいただける弁当を作り続けていきたい」と話してくれた。
文・沼本忠次

問い合わせ
淡路屋
TEL:078-431-1682(8時30分~17時30分)
兵庫県神戸市東灘区魚崎南町3-6-18

(2023年「旅行読売6月号」より)
(WEB掲載:2023年4月28日)

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