「金沢百万石まつり」で豪華行列 兼六園のライトアップも
6月2日(金)~4日(日)、金沢市中心部で「金沢百万石まつり」が行われる。加賀藩祖の前田利家が1583年6月、金沢城に入城し、金沢の繁栄の礎を築いたことを記念して開催されており、今年で72回目となる金沢を代表する祭りだ。コロナ禍で2020年と21年は中止、22年は縮小開催だったため、4年ぶりに本来の規模で行われる。
第33回以降は百万石行列の主役である利家役に俳優が起用され、より注目度が高まった。今年は利家役を歌舞伎俳優の市川右團次さん、妻のお松の方役を女優の紺野まひるさんが務める。
はしご登りや騎馬行列が見どころ
祭りは3日間にわたって行われ、メーンとなるのが中日の6月3日午後の「百万石行列」。
金沢駅のシンボルとなっている鼓(つづみ)門が立つ東広場で、14時から出発式が始まる。加賀藩の火消である加賀とびがまといを振り、太鼓が演奏される。大小の太鼓がずらりと並ぶさまは壮観だ。ほら貝を合図に、行列が金沢城へ向けて動き始める。
コースは武蔵、香林坊(こうりんぼう)など市街地を通り、金沢城の石川門を目指す。行列は音楽パレード、ミス百万石、獅子舞、加賀とび、尾山神社御鳳輦(ごほうれん)、珠姫(たまひめ)御輿入れ、大人奴、お松の方の順に並ぶ。さらに四代五代藩主、加賀八家老の後に主役の利家公と続き、精鋭の馬廻(うままわり)である赤母衣(あかほろ)衆がしんがりを務める。
総勢450人の加賀とびによる「はしご登り」が最大の見どころで、騎馬の利家公や赤母衣衆が町中を歩く姿も見逃せない。
夜の帳が下りる19時からは金沢城公園三の丸広場で「百万石薪能」が行われる。加賀藩が推奨した加賀宝生の能で、幽玄な雰囲気の中、無料で鑑賞できる(雨天時は石川県立能楽堂に変更)。
茶会やライトアップも
6月3日と4日の8時30分~16時、兼六園内の時雨亭や金沢城公園内の玉泉庵など、市内7か所の茶室で「百万石茶会」が行われる。裏千家や表千家などの宗匠によるお点前を体験できる貴重な機会だ(前売券2席2000円、当日1席1500円)。
さらに、夜になると金沢城公園と兼六園がライトアップされる(金沢城公園は6月2日~4日、兼六園は6月3日のみ)。
一夜限りのライトアップとなる兼六園では、霞ヶ池のほとりに二本足で立つ徽軫(ことじ)灯籠が、日中より存在感を増して闇夜に浮かび上がる。水面に映る唐崎松や内橋亭も必見だ。
祭りは市街地中心部で行われるので、ライトアップを見た翌日、ひがし茶屋街や長町武家屋敷跡、寺町などへ足を延ばしてもいい。
<問い合わせ>
※金沢百万石まつり
金沢百万石まつり実行委員会(金沢市観光政策課)
℡076-220-2194
○金沢城・兼六園四季物語 初夏の段(ライトアップ)
石川の四季観光キャンペーン実行委員会(石川県観光企画課)
℡076-225-1542(平日9時~17時45分)
ライトアップの年間スケジュール