【青春18きっぷでできること】子どもも大はしゃぎ!「子鉄」と行く初めての乗り鉄旅
旧国鉄時代からの歴史的な車両が並ぶ屋外展示場。芝生が気持ちいい
初めての鉄道旅にぴったりの日帰りコース
子どもが小学生になったらしたいことの一つが鉄道親子旅だった。鉄道好きの「子鉄」と行く青春18きっぷ旅はどこがいいか、時刻表とにらめっこしていたら見つけた。日帰りできて、ローカル線ムードたっぷりの信越線(群馬県側)の終着駅・横川だ。
2時間近く乗る高崎線では端の車両にあるボックスシートを確保する。車窓には見慣れた住宅地が続くがシートのおかげで旅気分も上がる。
「いつ降りるの?」とたびたび聞いてきた息子も信越線に乗り換えると「おー! 山が近いねぇ」とのどかな里山風景を楽しむ。安中(あんなか)駅を過ぎると左手にギザギザの妙義山、温泉記号発祥の地・磯部、かつての難所・松井田を過ぎれば横川に到着だ。
徒歩5分の所に碓氷(うすい)峠鉄道文化むらがある。お昼に駅で釜めしとそばを食べるためチケットは再入場できる1日パスポート券を購入。子どもは入園と乗り物すべてが無料のファンクラブ(年1000円)がお得だ。
広々とした芝生広場に、旧国鉄時代からの昔懐かしい車両30台がずらりと並ぶ姿は壮観。中に入ったり、運転席に座ったりできる車両もあり、子どもも飽きずに楽しめる。1周300メートルのミニSLや、廃線跡を走るトロッコ列車、園内を1周する蒸気機関車はどれも本格的で、大人もはしゃいでしまう。
見て、乗って、食べてたっぷり「鉄分」を吸収したら、帰りの高崎線はグリーン車でプチ贅沢(ぜいたく)。いつまで一緒に出かけてくれるかなぁ。スヤスヤ眠る息子を見ながらしんみり思った。
文/中 文子
碓氷峠鉄道文化むら
1893年に開業した碓氷線(横川—軽井沢間)の歴史を伝えるミュージアム。急勾配が続く碓氷線で活躍した電気機関車など約30台の貴重な車両を屋外展示するほか、ミニSL、トロッコ列車などが走る。本物の電気機関車を運転できる「EF63運転体験」も人気だ。
9時~16時30分/火曜(祝日の場合は翌日)休、8月は無休/中学生以上700円、小学生400円/横川駅から徒歩5分/安中市松井田町横川407-16/TEL:027-380-4163
※掲載時のデータです。
EL・SLぐんまよこかわ
信越線高崎―横川駅間では例年、夏休み期間に「EL・SLぐんまよこかわ」が走る。青春18きっぷでも指定席券(大人530円、子ども260円)を別途購入すれば乗車できる。「D51 498」など懐かしのSLに子どもたちも大興奮! SLにけん引される客車も旧型や12系などレトロな雰囲気いっぱい。ゆっくりゴトゴト走るSL乗車体験はすてきな旅の思い出になるはず。この夏も運行されるので、下記モデルコースの行きか帰りに組み込みたい。
詳細は時刻表やJR東日本のホームページで。