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【青春18きっぷでできること】東海道線、駅弁道中。定番、新作、食べ尽くし(1)

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 静岡県
> 小田原市、沼津市
【青春18きっぷでできること】東海道線、駅弁道中。定番、新作、食べ尽くし(1)

小田原駅で買える「銀ダラと金目鯛と穴子の合いのせ膳(東華軒、1300円)。3種の魚が味わえる。箸休めは酢レンコン、山菜など。梅干しは丁寧に種を取り除いてある。今年8月に終売予定。熱海駅、国府津駅でも販売

 

小田原で銀ダラ、金目鯛、穴子、3種の海の幸の駅弁を味わう

駅弁ファンの皆様、お待たせしました。駅弁食べ尽くし“はしご旅”の復活です。実に4年ぶり。その間に新作駅弁が続々と登場し、新しい出合いに期待が募る。駅弁には各駅停車がよく似合う。青春18きっぷを携えて、今話題の徳川家康ゆかりの地も訪ねようという次第だ。

まずは東京駅から東海道線で小田原駅へ。東口売店で購入した「銀と金目鯛いと穴子の合いのせ膳」をぶら下げて、小田原城址公園の本丸に向かった。小田原城は小田原北条氏5代の居城で、家康にとっても転機となった城だ。豊臣秀吉は北条氏を滅ぼすと、家康の領地を関東へ替えてしまったのだ。

天守を見ながら駅弁を開く。容器は3分割され、炊き込みご飯の上に銀ダラ西京焼き、金目鯛照焼き、煮穴子がのっている。最初に銀ダラをパクリ。西京味噌の甘みと香りが口の中に広がり、噛むほどに銀ダラ特有の脂が存在感を強めていく。ご飯との相性も抜群だ。

小田原駅では「やまゆりポーク味噌焼弁当」(1280円、東華軒)もおすすめ。やまゆりポークは神奈川県のブランド豚。豚肉の味噌漬けを焼き、白飯の上にのせてある。今年8月に終売予定
小田原城。現在の近世城郭は徳川家臣・稲葉氏が整備。天守閣、常盤木門、銅門、馬出門が復元されている

沼津駅では新作の「抹茶あじ寿司」に舌鼓

次の目的地は沼津駅だが、その前に三島駅で降りて三嶋大社を参拝。武家政権を確立した源頼朝をはじめ、多くの武将が崇敬した古社であり、家康も社領を寄進している。

車窓に富士山が見えると沼津駅はもうすぐ。沼津駅といえば「港あじ鮨」が人気だが、今年4月に発売された「抹茶あじ寿 司」を選んだ。「港あじ鮨」が握りと巻き物のセットなのに対して、新作はちらし寿司風。酢締めしたアジと麦入り抹茶酢飯の間には、抹茶の原料となるてん茶と白ゴマがしのばせてあり、ひと口ごとに味の変化が楽しめた。

文・写真/内田 晃

【18きっぷでできること】東海道線、駅弁道中。定番、新作、食べ尽くし(2)へ続く

 

「抹茶あじ寿司」(1380円、桃中軒)。酢締めのアジは、伊豆天城産生わさびとの相性を考えた絶妙な味付け。副菜はわさびの茎塩漬け、しいたけ軸の佃煮など。三島駅でも販売
沼津駅で販売している「抹茶めし弁当」(1080円、桃中軒)。香り高い経木の箱に、静岡県産抹茶を使った俵型の茶飯が詰めてある。鶏の唐揚げ、 サバの塩焼き、タケノコの旨煮、白身魚フライ、卵焼き、箱根山麓豚の旨煮とおかずもにぎやか

東華軒 TEL:0465-47-1186

桃中軒 TEL:055-963-0154

※掲載時のデータです。

(出展:「旅行読売」2023年7月号)

(Web掲載:2023年6月21日)

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Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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