青い空と海に映える白い灯台。
まるで南欧の浜辺のような
どこか日本離れした風景をゆくのは、
氷見線のディーゼルカーです。
この先のトンネルを抜ければ、
そこはもう雨晴（あまはらし）海岸。
岩礁と白砂青松の景勝地で、
勇壮な立山連峰を望む雨晴海岸は、
誰もが認める絶景スポットですが、
その手前にひっそりと
こんなすてきな浜辺があることは、
意外に知られていないんです。
「名所のそばに穴場あり」
僕の座右の銘の一つです。

文・写真／中井精也

1967 年、東京生まれ。鉄道写真家。独自の視点で鉄道を撮影し、『ゆる鉄』など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。甘党。著書・写真集に「1日1鉄！」（インプレス）など。2015年講談社出版文化賞・写真賞受賞。

（出典：「旅行読売」2023年7月号）

（Web掲載：2023年8月15日）

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