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【私の街の路面電車】加賀藩主により開かれた高岡の町と港町・射水を巡る万葉線

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  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 富山県
> 高岡市、射水市
【私の街の路面電車】加賀藩主により開かれた高岡の町と港町・射水を巡る万葉線

ドラえもんトラムは車内にもアニメの世界が広がる ©Fujiko-Pro

 

歴史ある町や海を結び、ドラえもんトラムが人気

富山県西部の高岡市と射水(いみず)市を走る万葉線は、1948年に高岡駅と伏木港を結ぶ路線が開通したのが始まり。路線の一部廃止や利用者減少による経営会社の撤退などを経て、2002年から第3セクターによって万葉線として運営されている。沿線には寺社や古い町並み、富山湾など名所が多く、観光にも便利な路線だ。

万葉線では、人気アニメ「ドラえもん」をイメージした内装と外装が施された「ドラえもんトラム」も走っている。国内はもちろん、海外からもこの車両目当てに訪れる観光客も多いという。

高岡の町は加賀藩2代藩主・前田利長によって開かれた。利長の菩提(ぼだい)寺である瑞龍寺(ずいりゅうじ) は、壮大な伽藍(がらん)が美しい。土蔵造りの建物や赤レンガ造りの銀行が残る山町(やまちょう)筋は、商業の中心地として発展した。毎年5月1日には、華やかな山車(だし)が巡行する高岡御車山(みくるまやま)祭が開催される。

海王丸パークには、昭和時代に商船学校の練習船として活躍した帆船海王丸が展示されている。

文/出口由紀

 

■モデルコース

<高岡駅>
瑞龍寺
↓ 4分
<片原町>
山町筋、高岡御車山会館
↓ 37分
<新町口>
内川
↓ 6分
<海王丸>
海王丸パーク
↓ 2分
<越ノ潟>

 

万葉線沿線の見どころ

写真/谷口 哲

瑞龍寺

江戸時代初期の建立。山門、仏殿、法堂が国宝に指定されている。

■9時~16時(12月10日~1月31日は〜15時30分)/無休/500円/高岡駅停留場から徒歩10分/TEL:0766-22-0179

※掲載時のデータです。

 

写真/谷口 哲

山町筋

土蔵造りの建物などが多く残る。高岡御車山会館では高岡御車山祭の山車を展示。

■高岡御車山会館:9時~16時30分/火曜休(祝日の場合は翌平日)休、年末年始休/450円/片原町停留場から徒歩5分/TEL:0766-30-2497

※掲載時のデータです。

 

写真/齋藤雄輝

海王丸パーク

新湊大橋や立山連峰を背景に、帆船海王丸を展示。

■帆船海王丸の公開9時30分~17時30分(終了時間は季節により異なる)/水曜(祝日の場合は翌日)休、年末年始休、その他非公開期間あり/400円/海王丸停留場から徒歩10分/TEL:0766-82-5181(伏木富山港・海王丸財団)

※掲載時のデータです。


万葉線

●開業:1948年
●営業距離:12.9キロ
●停留場数:25
●「万葉線1日フリーきっぷ」:900円。「万葉線・海王丸セットクーポン」(1100円)は万葉線1日乗り放題に加え、帆船海王丸に乗船できる
●問い合わせ:万葉線/TEL:0766-25-4139

(出典:「旅行読売」2023年9月号)
(Web掲載:2023年9月10日)

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Writer

出口由紀 さん

美味しいものには目がないライター。その土地の空気の中で味わう新鮮な特産品や郷土料理は、旅ならではの醍醐味だと思っている。最近感動したのは、生でかじった北海道の白いトウモロコシと夏の日本海の岩ガキ。土地それぞれの言葉を聞くのも好きで、一期一会の出会いと会話を楽しみながら旅をする。

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