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【ミニシアターのある町】映画好きなら一度は行きたいミニシアター 9選

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【ミニシアターのある町】映画好きなら一度は行きたいミニシアター 9選

板張り天井と家紋の意匠や、赤で統一されたイスが特徴的な新潟県上越市の高田世界館の館内。イスの一部は閉館した映画館から譲り受けた。「高田世界館」詳細はこちら

 

シネコンではやらないような国内外のマイナー作品や過去の名作を上映するミニシアターは、町の文化発信地の役割を担ってきた。映画館が減り続ける時代にあっても根強いファンがいて、地元の人たちの熱意で復活したところもる。ミニシアターのある町を訪ねた。

シネマテークたかさき【群馬県高崎市】

高崎市は1987年から毎年春に高崎映画祭が開かれるなど、比較的映画ファンが多い土地柄だが、90年代から常設映画館が次々に閉館していった。映画祭を主宰するメンバーらが常設映画館設立を目指し、NPOを立ち上げ、2004年に開館。作り手の思いが伝わってくる作品を支配人が選び、ジャンルを問わず上映する。夏は子どもと一緒に楽しめる作品の上映やイベントの開催を予定。近隣には、同NPOが運営し、旧作を中心に上映する高崎電気館もあり、はしごするのも良い。

シネマテークたかさき

【スクリーン数】 2(58席、64席)
【定休日】無休 
【入場料】1800円(シニア1100円)
【交通】上越・北陸新幹線高崎駅から徒歩6分
【住所】高崎市あら町202 
【問い合わせ】TEL:027-325-1744

※掲載時のデータです。


深谷シネマ【埼玉県深谷市】

「埼玉県の県北にミニシアターを作ろう」という市民の声から、署名活動やNPOの立ち上げなどを経て、2002年に開業。10年4月からは、江戸時代から300年以上、人々に愛された七ツ梅酒造の跡地に移転。大正時代に建てられた酒蔵を改装した日本唯一の映画館となった。運営は現在もNPOが行い、上映作品は来場者のリクエストを反映するなど、市民参加型の運営がみられる。母屋や米蔵などの施設も、カフェや古書店に改装して営業中。映画やドラマのロケ地にもなっている。

深谷シネマ

【スクリーン数】 1(57席)
【定休日】火曜休(祝日の場合は営業) 
【入場料】1200円
【交通】高崎線深谷駅から徒歩10分
【住所】深谷市深谷町9-12 
【問い合わせ】TEL:048-551-4592

※掲載時のデータです。


ユーロスペース【東京都渋谷区】

1982年、後に映画プロデュースなども手掛ける堀越謙三さんが立ち上げた渋谷で最古のミニシアター。フランスのレオス・カラックス、イランのアッバス・キアロスタミら、日本ではまだ知名度が低かった監督の作品や「ゆきゆきて、神軍」など社会的メッセージが強い作品を数多く上映し、ミニシアターブームの牽引役となった。2006年に現在地に移転。二つのスクリーンを持ち、自社配給、製作作品のほか、国内外の多彩な作品を上映している。劇場「ユーロライブ(178席)」も併設。

ユーロスペース

【スクリーン数】 2(92席、145席)
【定休日】無休
【入場料】1800円(シニア、火曜1200円、毎月1日〈1月は2日〉1100円)
【交通】山手線渋谷駅から徒歩7分
【住所】渋谷区円山町1‐5 KINOHAUS 3F
【問い合わせ】TEL:03-3461-0211

※掲載時のデータです。


シネマ ジャック&ベティ【神奈川県横浜市】

1952年、米軍飛行場跡に横浜名画座として開業。かつて隣接していた横浜日劇(閉館)とともに「洋画は日劇、邦画は名画座」と呼ばれ、人々に愛された。91年に現在の名称に変更。2本立ての名画座「シネマ・ジャック」と単館系新作中心の「シネマ・ベティ」として運用されていたが、近年は区別なく上映している。7月28日から、横浜日劇を舞台にした「私立探偵 濱マイクシリーズ」3部作連続上映を予定しており、両館があった90年代の雰囲気が楽しめそうだ。

シネマ ジャック&ベティ

【スクリーン数】 2(96席、115席/別途車イス席が各1席あり)
【定休日】無休 ¥1800円(シニア、毎月1日、水曜1200円)
【交通】京浜急行本線黄金町駅から徒歩5分
【住所】横浜市中区若葉町3-51
【問い合わせ】TEL:045-243-9800

※掲載時のデータです。


上田映劇【長野県上田市】

コの字形に配された2階客席、関東大震災で消失する前の帝国劇場と同様の格(ごう)天井など、1917年に芝居小屋として開館した古い建物が残る。2011年に定期上映を終了したが、劇団ひとり監督の映画「青天の霹靂(へきれき)」のロケ地となり、再び注目を集めた。17年に建物や映画文化の継承を目指し、改修して上映を再開。現在は徒歩すぐのトラゥム・ライゼ(旧上田でんき館)と2スクリーン制で、地元NPOが運営している。国内外の単館系の作品や地元にゆかりのある作品を上映する。

  
  

上田映劇

【スクリーン数】 1(270席)
【定休日】月曜休(祝日の場合は営業) 
【入場料】1900円(シニア、毎月1日1200円)
【交通】北陸新幹線上田駅から徒歩10分
【住所】上田市中央2-12-30
【問い合わせ】TEL:0268-22-0269

※掲載時のデータです。


シネマスコーレ【愛知県名古屋市】

ピンク映画でデビューし、社会派の作品を数多く手掛け、世界的にも知られる若松孝二監督が、若手映画制作者の作品発表の場を作りたいという思いから、1983年、名古屋駅のそばに開館した。日本やアジアのインディーズ作品を中心に上映している。「シネマスコーレを解剖する。コロナなんかぶっ飛ばせ」(各地で公開中)や「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」(来春に公開予定)など、若松監督や当館スタッフを題材にした映画が作られるなど、業界内での注目度も高い。

シネマスコーレ

【スクリーン数】 1(51席)
【定休日】無休 
【入場料】1700円(シニア、木曜1200円)
【交通】東海道新幹線名古屋駅から徒歩5分
【住所】名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1F 
【問い合わせ】TEL:052-452-6036

※掲載時のデータです。


シネモンド【石川県金沢市】

香林坊(こうりんぼう)東急スクエアにある石川県唯一のミニシアター。ユーロスペースの社員として、買い付けや宣伝を行っていた土肥悦子さんらが中心となり、1998年に開館。館名のシネモンドは、フランス語「cinéma dumonde(世界の映画)」を略したもので、新旧とジャンルを問わず世界の名作を選び、毎日5作品前後を上映。映画監督らを講師に招き、小学生がグループで映画制作を行う「こども映画教室」は、当地から全国に広がった。周辺には金沢21世紀美術館、兼六園など見どころも多い。

シネモンド

【スクリーン数】 1(90席)
【定休日】無休 
【入場料】1800円(シニア1300円、毎月1日1200円)
【交通】北陸新幹線金沢駅からバス10分、香林坊下車すぐ
【住所】金沢市香林坊2-1-1 香林坊東急スクエア4F 
【問い合わせ】TEL:076-220-5007

※掲載時のデータです。


出町座【京都市上京区】

2017年、庶民的な店が並ぶ出町桝形(ますがた)商店街の中にオープン。舞鶴市に本社がある映画製作会社シマフィルムが運営する。スクリーンは、地下1階と2階に一つずつ設けられており、扉や上映機材、イス、券売機などは、同年に閉館した東京・ニュー八王子シネマのものを引き継いでいる。国やジャンルにこだわらず、支配人が面白いと感じた作品を中心に上映。1階に併設されたカフェでは作品にちなんだメニューを提供。書店では、原作本や関連書籍などを販売する。

出町座

【スクリーン数】 2(48席、42席)
【定休日】無休 
【入場料】1800円(シニア、毎月1日1200円、火曜1300円)
【交通】京阪鴨東線ほか出町柳駅から徒歩5分
【住所】京都市上京区三芳町133 
【問い合わせ】TEL:075-203-9862

※掲載時のデータです。


シネ・ヌーヴォ【大阪府大阪市】

大阪や京都の映画ファンらが中心となり、1口10万円の市民株主を募って、96年に株式会社を設立。閉館した映画館を改装し、翌年に開業した。イメージは“水中映画館”。玄関に飾られたバラの花のオブジェ、天井からつるされた針金の水泡など、松本雄吉さん率いる劇団・維新派のメンバーが手掛けた装飾は、強烈な個性が感じられる。毎年夏は日本人俳優や監督に焦点を当てた特集を企画。今年は8月18日まで、岡田茉莉子(まりこ)の出演作品を中心に上映する。

シネ・ヌーヴォ

【スクリーン数】 2(69席、24席)
【定休日】12月31日、1月1日休 
【入場料】1800円(シニア、水曜、毎月1日1200円)
【交通】地下鉄中央線、阪神なんば線九条駅から徒歩3分
【住所】大阪市西区九条1-20-24
【問い合わせ】TEL:06-6582-1416

※掲載時のデータです。


(出典:「旅行読売」2023年9月号)
(Web掲載:2023年10月3日)


Writer

たびよみ編集部 さん

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