たびよみ

旅の魅力を発信する
メディアサイト
menu

【天空の紅葉旅】休暇村奥大山(鳥取県江府町)

場所
> 江府町
見頃
10月下旬~11月上旬
【天空の紅葉旅】休暇村奥大山(鳥取県江府町)

休暇村園地内の山岳湿原・鏡ヶ成(かがみがなる)湿原。木道を歩き、烏ヶ山(からすがせん)を一望

ドライブ、散策、星空観察で 大山南麓の高原の秋を満喫

標高1729メートル、中国地方の最高峰である大山(だいせん)は、その中腹に西日本最大級のブナ林を抱いている。ブナの葉が黄金色に輝き、ナラやカエデ、ナナカマド、ミズナラと錦を描く頃に初冠雪を迎えるため、この季節に眺めたい名峰でもある。大山南麓、標高920メートルに位置する休暇村 奥大山は、広大な敷地内で楽しむ紅葉や星空が魅力。豊かな自然に包まれて、癒やしの時間を過ごそう。

天空の紅葉旅を充実させるなら、車でのアクセスを選びたい。米子道蒜山(ひるぜん)ICを出て向かうのは蒜山大山スカイライン(県道114号)。岡山県の蒜山高原と大山を結ぶ観光道路は、紅葉の美しいワインディングロードとして知られている。県境にある鬼女台(きめんだい)展望休憩所は360度のパノラマが広がる絶景スポット。北に大山、南に蒜山山麓を望み、秋はススキの群生も見られる。

「ワンダリングNatureコーナー」には望遠鏡も設置している

ブナやミズナラの原生林に囲まれて立つ本館は4階建てで、客室は和室を中心に50室。客室から高原の景色を眺めてくつろぐのもいいが、自然の中に飛び込むのも一案。休暇村園地内の鏡ヶ成湿原やススキ畑を散策すれば、秋の真っ只中にいることが感じられるはずだ。本館1階の「ワンダリンNature(ネイチャー) コーナー」では周辺の自然情報を紹介している。

天然水の大浴場「ブナの湯」「ミズナラの湯」でリフレッシュ
10畳のスタンダード和室。ベッドを配した和室もある

体を動かしたら大浴場へ。湯船に満ちるのは、大山山麓の地下250メートルから汲み上げた天然水の沸かし湯。滑らかで肌あたりのいい超軟水で、湯上がりに冷水サーバーで天然水を飲めるのもうれしい。

夕食は「旬の会席料理」と「ハーフビュッフェ」を組み合わせたプランが定番で、秋は高級魚・ノドグロの宝楽(ほうらく)焼きが味わえる「極(きわみ)~秋の恵み~」プラン(1泊2食1万8000円~)が好評。10 月13日~11月13日には「だいせんオータムビュッフェ」が開催され、鳥取和牛や境港で水揚げされた魚介類を中心としたメニューが食べ放題となる。

大山隠岐国立公園内にあり、澄んだ星空が広がる

県内全域で天の川が見えることから「星取県」を名乗る鳥取県。休暇村でも週末を中心に「星取県の星空見ナイト」を実施しているので、夜空を見上げて秋の星座を探したい。翌日は朝7時から「朝のお散歩会」に参加するもよし、体力に合わせてウォーキングをするもよし。フロントにマップが用意され、「自然の小径(こみち)」「ふれあいのみち」「ふるさとウォーキング」の3種のコースにチャレンジできる。

文/内山沙希子

 


休暇村 奥大山

●宿泊料金(1泊2食1人分、消費税・入湯税込み)

2人1室 1万5000円~(平日)、1万7200円~(休前日)

1人1室 1万8000円~(平日)、2万200円~(休前日)

日帰り入浴:13時~15時30分(無休、520円)

交通:伯備線根雨駅から送迎30分(要予約)/米子道蒜山ICから県道114号経由13キロ

住所:江府町御机鏡ヶ成709-1

TEL:0859・75・2300

木谷沢(きたにざわ)渓流散策ツアー

奥大山のブナの森が育む清流を地元ガイドが案内するツアーで、江府町観光協会が主催。およそ1キロの散策道があり、渓流と苔(こけ)むした岩にブナの紅葉が映える。サントリー天然水のCM撮影地にもなった。紅葉の見頃は10月下旬~11月上旬。

■10時30分~11時30分/9月1日~11月30日の水曜開催/1100円/休暇村 奥大山から9キロ(宿泊客は送迎あり)

/TEL:0859・75・2300

 

鍵掛(かぎかけ)峠

県道45号沿いにあり、大山南壁を望む絶景ポイント。標高は910メートルで、大山を一周する大山環状道路の最高地点にあたる。ダイナミックな山肌と、手前に広がるブナ林の紅葉のコントラストが美しい。紅葉の見頃は10月下旬~11月上旬。

■見学自由/休暇村 奥大山から11キロ/TEL:0859・75・6007(江府町観光協会)

※掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2023年10月号)

(Web掲載:2023年9月21日)


Writer

内山沙希子 さん

京都生まれ。本や雑誌を作る仕事を求め、大学在学中に上京。その後、美術館やレストラン、温泉宿、花名所、紅葉名所等のガイドブックを中心に、雑誌や書籍の企画・編集に携わる。2017年頃から月刊「旅行読売」で原稿の執筆を開始。「旅行読売」での取材を通して、鉄道旅に目覚めるかどうかは未知数。

Related stories

関連記事

Related tours

この記事を見た人はこんなツアーを見ています