「ぎょうざ」でも餃子じゃない!? 上尾串ぎょうざ食べ比べ
ご当地グルメ「上尾串ぎょうざ」
肉で肉を巻いて串に刺した「ぎょうざ」から大胆な変貌を遂げたご当地グルメ。懐の深〜い隠れた上尾の新・名物を探訪した。
上尾市は埼玉県南東部に位置し、JR線は上尾と北上尾の2駅がある。東京駅から高崎線で40数分とアクセスの良いベッドタウンだ。昨年、市制施行65周年を迎えたのをきっかけに、ご当地グルメ「上尾串ぎょうざ」が再び話題になっている。
この料理は上尾の料理店が考案し、2013年の「キラリ☆あげおご当地グルメ祭り」で優勝したことで脚光を浴びた。元祖・上尾串ぎょうざは、味付けをした豚挽き肉多めの餃子の餡(あん)を、つくねのように串を打ち、豚バラスライスで巻く。それをフライパンや炭火等で焼き、ポン酢ベースのタレをかけたものだった。
それから10年が経ち、今一度、このご当地グルメを盛り上げようと、ルールを変更した。「肉で肉を巻く」という縛りを外し、中の餡は肉でも魚でもOK。外に巻くもの、味付けも自由として市内の飲食店に働きかけた。唯一の決まりは、「何かを何かで巻き、串に刺してあること」。
現在さまざまなジャンルの飲食店19店舗が参加。各店が趣向を凝らし、多種多様な「上尾串ぎょうざ」が生まれることとなった。餡は肉ではないどころか、魚のみならずスイーツも登場。デザート系「上尾串ぎょうざ」へと進化を遂げている。
今年4月には「上尾串ぎょうざフェス」が開催され、大盛況だった。多くの店がテイクアウト可能なので、食べ比べもできる。何かのきっかけでバズるかもしれない想像の斜め上を行くご当地グルメを、ひと足早く体験してみてはいかが?
上尾串ぎょうざを食べられるお店
焼き菓子専門店の串ぎょうざ380円は、クランベリーソースと香ばしいバターケーキに甘酸っぱいキウイフルーツの餡(煮詰めたキウイの果肉を加えた白餡)が絶妙なハーモニーを奏でる。和と洋が融合した未体験スイーツだ。
🔳10時~19時/木曜休/TEL048-606-3214
ニラが3分の1を占める餡は、鶏挽き肉に刻んだ豚トロを加えてコクを出している。玉ネギ入りのポン酢だれはさっぱりとした味わい。肉で肉を巻く上尾串ぎょうざの王道は1串220円とリーズナブルで、お酒との相性も抜群。
🔳17時~23時30分/日曜、祝日休/TEL070-6469-2668/テイクアウト不可
くいしんぼう
豚肉、ニラ、タケノコ、シイタケなどをミンチにしてオイスターソースなどで味付けした餡でクルマエビを包み、豚バラ肉で巻いた長さ15㌢の特海老餃子400円がイチ推し。プリプリ食感のエビが肉に負けない存在を主張する。
🔳11時~14時30分、17時~21時/火・第3水曜休/TEL048-771-1980
1本買いしたインドマグロのカマを焼き、取り出した身に玉ネギみじん切り、ニラ、ニンニクを混ぜ合わせ、塩・コショウした餡を、油揚げに詰めて揚げた串ぎょうざ400円。裏返した油揚げに詰めたものはパリパリ食感が癖になる。
🔳11時~22時/月曜休(祝日の場合は営業)/TEL048-726-4441/テイクアウト不可
問い合わせ:上尾市観光協会TEL048-775-5917
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2024年7月号)
(Web掲載:2024年6月3日)