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青森でアートに触れ、作品を生んだ自然に和む(1)

場所
> 青森市、弘前市、八戸市、十和田市
青森でアートに触れ、作品を生んだ自然に和む(1)

青森県立美術館の入り口に美術館の設計者でもある青木淳さんによるリンゴ箱の看板が会期中設置される

 

青森県の五つの美術館・アートセンターでアートフェスが開催されている。文化や歴史が異なる地域の5館が連携したアートに触れながら、湿原や渓谷、海岸を彩る花々を愛でる旅へ行こう。

「つらなりのはらっぱ」をテーマに、青森県で初めて開催されているアートフェス。個性ある五つの美術館やアートセンターを「はらっぱ」に見立て、5館がゆるやかにつながるという趣向だ。青森市、弘前市、八戸市、十和田市と広域にわたるため、アーティストが着想を得たという美しい自然の中で咲く花々を愛でながら巡りたい。

リンゴ箱で作ったアートフェスの看板に迎えられる青森県立美術館は複雑な導線の中に作品が並ぶ。井田大介さんによるインパクトの大きな作品が入り口にあり、一気に引き込まれる。奈良美智(よしとも)さんの「あおもり犬」や八角堂にある「Miss Forest/森の子」、棟方志功(むなかたしこう)展示室の常設展や企画展と併せてじっくり鑑賞しよう。

青森公立大学 国際芸術センター青森は、森の中を歩いて入り口に向かう散策路が印象的。森の中に作品が点在しており、自然の中にアートが溶け込んでいる。土地に根差す人々の姿を映し続ける写真家・岩根愛さんは写真作品だけでなく、川と海の水による「流れ」を映像作品で表現している。

弘前れんが倉庫美術館では蜷川(にながわ)実花展に注目したい。弘前の桜など鮮やかな花の写真や、クリエイティブチーム・EiMと共同制作した大型インスタレーション作品もある。高さ15メートルの広い空間の中心に色とりどりの植物が吊り下げられ、周囲を覆うスクリーンに映像が投影される。

アートフェス開催中の美術館・アートセンター

青木淳《つながりのはらっぱのための壁》2024年
井田大介《Synoptes》2023年

青森県立美術館

東北新幹線新青森駅からバス10分/TEL017-783-3000
「かさなりとまじわり」
▶4月13日~6月23日、7月6日~9月29日


 

木漏れ日が差し込む木製のトンネル「四季のアーケード」
岩根愛《The Opening》

青森公立大学 国際芸術センター青森

青い森鉄道青森駅からバス40分/TEL017-764-5200
「currents/undercurrents —いま、めくるめく流れは出会って」
▶4月13日~6月30日、7月13日~9月29日


 

築100年を超えるレンガ倉庫を改修して2020年に開館した
蜷川実花さんが撮影した弘前の桜をモチーフにした展示室
空間の中を歩いて鑑賞するインスタレーション作品 蜷川実花《Sanctuary of Blossoms》 撮影/小山田邦哉

弘前れんが倉庫美術館

奥羽線弘前駅からバス9分、徒歩4分/TEL0172-32-8950
「蜷川実花展with EiM:儚(はかな)くも煌(きら)めく境界 Where Humanity Meets Nature」
「弘前エクスチェンジ#06『白神覗見考』」
▶4月6日~9月1日

🌼おすすめ花スポット

八甲田【青森市】見頃/6月上旬~中旬.

田代高原の東にある湧水池「グダリ沼」周辺に、レンゲツツジが群生する。

 

  

ベンセ湿原【つがる市】見頃/6月中旬

津軽半島の西側にある海岸低層湿原および中間層湿原で、23ヘクタールの湿原がニッコウキスゲで黄色に染まる。6月下旬になると、ノハナショウブが咲く。

青森でアートに触れ、作品を生んだ自然に和む(2)へ続く


AOMORI GOKAN アートフェス2024「つらなりのはらっぱ」
【4月13日~9月1日】
公式ガイドブック付き5館周遊チケット3700円
AOMORI GOKAN アートフェス2024 実行委員会/TEL017-783-3000

<観光の問い合わせ>青森県誘客交流課/TEL017-734-9384

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年7月号)
(Web掲載:2024年6月2日)


Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

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