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葉山から横須賀へ 海景とクルーズを楽しむ【フリーきっぷであの駅へ・フリーきっぷ編】

場所
> 逗子市、葉山町、横須賀市
葉山から横須賀へ 海景とクルーズを楽しむ【フリーきっぷであの駅へ・フリーきっぷ編】

葉山で最も広い砂浜の森戸海岸沖の岩礁に立つ「裕次郎灯台」

 

三浦半島1DAYきっぷで1050円お得!

「赤い電車」で親しまれる京急電鉄は、首都圏と三浦半島を結ぶ。「三浦半島1DAYきっぷ」は、電車とバスを利用して三浦半島を周遊するのにぴったりのお得なきっぷだ。三浦半島の西側、相模湾に面したリゾート地の葉山と、東側で東京湾の玄関口となる横須賀で、表情の異なる海の風景を楽しみ、潮風を感じに出かけよう。

京急線品川駅から京急逗子線が分岐する金沢八景駅へは、快特に乗車したい。列車によっては2席並びの座席があり、旅行気分が盛り上がる。

三浦半島へ快適に!快特に使用されている京急の2100形電車。全席がクロスシート

葉山町は1894年に皇族の別荘・葉山御用邸が完成し、別荘地として知られるようになった。今も海水浴やマリンスポーツを楽しむ人たちでにぎわう。そんな葉山にある葉山マリーナでは、一般客向けに「江ノ島・裕次郎灯台周遊クルージング」を実施している。石原裕次郎の三回忌に合わせて建設された「裕次郎灯台」こと葉山灯台や、江の島、富士山を海上から眺められる。豪華モータークルーザーに乗り、湘南で育ち海を愛した昭和の大スターをしのぼう。

2020年3月に新逗子駅から改称した逗子・葉山駅

再び京急電鉄に乗り、横須賀方面へ向かう京急本線の汐入駅へ。汐入桟橋に立つと、逗子方面に比べて都会的な雰囲気が感じられる。

浦賀がある横須賀はペリーが黒船で来航した地でもあり、横須賀港は大日本帝国海軍の拠点であった。現在はアメリカ海軍横須賀基地や海上自衛隊横須賀地方総監部があり、艦船が日々行き交っている。 

「YOKOSUKA軍港めぐり」は、艦船を海上から眺められるクルージングツアーだ。見られる船は海上自衛隊の潜水艦や護衛艦から、アメリカ海軍のイージス艦、空母や潜水艦までさまざまで、間近に見ると艦船の大きさに驚かされる。甲板に出ている乗組員に手を振ると、振り返してくれることもある。平穏な時だからこそできることだろう、と世界平和に思いを馳せた。

YOKOSUKA軍港めぐり船内。間近に見えて迫力満点!

汐入駅と横須賀中央駅の間にある「ドブ板通り」は、米軍関係者向けの店舗が並び、異国情緒が漂う。ランチはヨコスカネイビーバーガーがおすすめ。米軍横須賀基地から横須賀市にレシピが提供されたものだ。

ドブ板通りにある「TSUNAMI BOX(ツナミボックス)」の飯田恵子さんによると「パテは赤身の多い牛肉100%、ケチャップやマスタードは好みでかけて食べるシンプルなスタイル」だそう。同店ではインパクトのある「ロナルドレーガンバーガー」など数々のメニューを用意している。

ロナルドレーガンバーガー3219円

帰路は港町の空気に浸りながら横須賀中央駅まで歩き、土曜・休日限定の有料座席指定サービス「ウィング・シート」(500円)を利用したい。一部の快特列車の2号車、2席並びのシートを利用したサービスで、ゆったりした気分で休日を締めくくれる。

文/星 裕水

立ち寄りたい施設

  

葉山マリーナ
今年で開業60年を迎えた日本ヨット発祥の地。ヨット講習などイベントも行っている。船のオーナーだけでなく、一般客も利用可能なレストランやカフェ、ショップ(三浦半島1DAYきっぷ提示で1割引き〈一部除外品あり〉)も併設。
■江ノ島・裕次郎灯台周遊クルージングは11時、13時30分、15時発(11月16日~3月15日の平日は11時、13時30分発のみ)/火曜休、7月中旬~8月は無休、12月中旬~3月中旬は火・水曜休/3300円(三浦半島1DAYきっぷを提示すると2200円、要予約)/京急逗子線逗子・葉山駅からバス7分、葉山マリーナ下車すぐ/TEL046-875-0002

 

YOKOSUKA軍港めぐり
軍港として発展してきた横須賀港を巡るクルージング。汐入ターミナル発着。船は定員250人で、所要約45分。
■11時~15時の00分発。土・日曜、祝日は臨時便も/無休/2000円(平日は1800円、三浦半島1DAYきっぷを提示すると1620円、事前予約がおすすめ)/京急本線汐入駅から徒歩5分/TEL046-825-7144

 

TSUNAMI BOX
ヨコスカネイビーバーガー、よこすか海軍カレー、チェリーチーズケーキの「横須賀三大グルメ」を一度に味わえる。
■11時~21時/1月1日休/京急本線汐入駅から徒歩5分/TEL046-828-5273

 

使ったのはこのきっぷ!

三浦半島1DAYきっぷ
◉品川発2140円、横浜発1620円、フリー区間内の各駅発1260円など

発駅からフリー区間への往復乗車券と、フリー区間乗車券、京急バスフリー区間乗車券のセット。対象店舗・施設でお得な優待が受けられる。
京急線フリー区間は金沢文庫―三崎口駅、金沢八景―逗子・葉山駅、堀ノ内―浦賀駅。京急バスは江の島や金沢文庫周辺をはじめ、三浦半島一帯が乗り降り自由。京急線各駅(泉岳寺駅を除く)で販売。有効期間は発売当日限り。自動券売機で購入できる。
2日間有効の三浦半島2DAYきっぷ(品川発2340円、横浜発1930円など)もある。
■期間/通年 
■問い合わせ/京急ご案内センターTEL03-5789-8686


●モデルコースは2024年5月15日現在の時刻表を基に作成しました。掲載している路線名は主なものです。
●「~円お得」は、モデルコースを通常の鉄道運賃・料金で回った場合と、お得きっぷを使った場合との差額です。
●施設の営業時間は、最終入館やラストオーダーがある場合は、その時間を記しています。

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年7月号)
(Web掲載:2024年7月31日)


Writer

星 裕水 さん

旅行ジャーナリスト・編集者。鉄道、航空、クルーズに関する企画・執筆・編集を多数手掛ける。著書に「絶景の空旅」(小学館、共著)、企画・編集として「脳内&リアルに楽しむ!達人が教える鉄道旅」(JTBパブリッシング)ほか。国内小規模観光地の振興策を研究し、MBA(経営管理学修士)を取得。近年は観光手段としての交通機関やモビリティの研究を行う。横浜育ちの団塊ジュニア世代で、大人になるまでサンマーメンは全国どこにでもあるメニューだと思っていた。プライベートでは、新型コロナ禍の間お休みしていた着付けの稽古も再開したいと考える今日この頃。

 

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