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海沿いの景色を楽しみ北陸の幸を味わう(1)~氷見線・七尾線・のと鉄道・北陸新幹線ほか~【フリーきっぷであの駅へ】

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海沿いの景色を楽しみ北陸の幸を味わう(1)~氷見線・七尾線・のと鉄道・北陸新幹線ほか~【フリーきっぷであの駅へ】

雨晴海岸のそばを走る氷見線。海と空の青色に朱色のディーゼルカーが映える

 

北陸観光フリーきっぷで6820円お得!名古屋発2泊3日

1月に発生した地震で大きな被害を受けた能登半島。まだまだ復興は道半ばだが、観光目的で行ける所も増えてきている。3月に延伸開業した北陸新幹線も、終点の敦賀まで乗ってみたい。鉄道ファンの間で「新幹線や特急にも乗れて、かなりお得!」と人気の「北陸観光フリーきっぷ」で、初夏の北陸を訪れることにした。

今回の旅の玄関口となる富山駅で駅弁を買い、あいの風とやま鉄道に乗り込む。高岡駅で下車して氷見線のホームに行くと、懐かしい感じのする朱色の車両が待っていた。

高岡駅から15分、越中国分(えっちゅうこくぶ)駅を出た列車は、海岸線に沿うようにカーブを描く。右の車窓いっぱいに富山湾が広がり、車内では、「わぁ」「きれいねえ」と歓声が上がった。

雨晴駅で降り、雨晴海岸を散策。富山湾越しに望む立山連峰の3000メートル級の山々は、海の上に浮かんでいるかのよう。越中国の国守として赴任していた大伴家持(やかもち)も、雨晴の素晴らしい眺めを歌に詠んでいる。古(いにしえ)の偉大な歌人が見た景色を自分も見て同じように感動していると思うと、なんだか感慨深い。道の駅 雨晴のカフェで一服しながら、この絶景を楽しむのもおすすめ。

雨晴駅のホーム越しに水平線がくっきり見える
趣ある踏切を渡ると、海はすぐそこ
道の駅 雨晴の2階展望デッキ
道の駅 雨晴のカフェでひと休み

雨晴駅から再び氷見線で、終点の氷見駅へ向かう。寒ブリで有名な氷見は、1年を通して魚介類が豊富に水揚げされる。とれたての地魚の刺し身はもちろん、魚がたっぷり入った郷土料理のかぶす汁など、氷見ならではの料理を味わいたい。

全線復旧したのと鉄道で能登へ

2日目の午前中は、金沢から特急能登かがり火に乗り、和倉温泉へ行ってみることにした。七尾湾に面した「海の温泉」は、地震によって護岸や建物に大きな被害が出た。3軒の宿が宿泊客の受け入れを再開しており、温泉街中心部にある共同浴場の和倉温泉総湯は、足湯を除いて通常営業している(8月末現在)。朝風呂に入りながら、和倉温泉の早い復興を願った。

文/出口由紀 写真/宮川 透

海沿いの景色を楽しみ北陸の幸を味わう(2)~氷見線・七尾線・のと鉄道・北陸新幹線ほか~【フリーきっぷであの駅へ】へ続く(8/28公開)

絶品!この駅弁

富山味づくし [富山駅]◉1350円

ますずしと、ホタルイカやシロエビなどの食材を使った料理がふんだんに入った2段重ねの豪華な弁当。

沿線の見どころ

立山グランベルグ(330円)。冠雪の立山連峰と紅葉をクリームとドライフルーツで表現
高岡の伝統工芸品である鋳物の錫(すず)製カトラリーレスト(1650円)。雨晴海岸と立山連峰のデザインは、道の駅オリジナルだ

道の駅 雨晴

雨晴海岸沿いに立つ人気の道の駅。2階にカフェと売店がある。富山湾を一望する2階と3階の展望デッキは、24時間開放している。
■売店・カフェ9時~17時(季節により最長19時まで。カフェLOは閉店30分前)/無休/氷見線雨晴駅から徒歩5分/TEL:0766-53-5661

 

和倉温泉総湯外観

和倉温泉

開湯1200年と言われる海沿いの温泉で、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。共同湯の総湯は営業している。

和倉温泉総湯
7時~20時30分/毎月25日休(25日が土・日曜の場合は翌月曜休)/490円/七尾線和倉温泉駅からバス6分、和倉温泉下車すぐ/TEL:0767-62-2221

 

使ったのはこのきっぷ

北陸観光フリーきっぷ ◉1万7220円

出発地は名古屋、浜松または静岡で、北陸までの往復は特急ひだと特急しらさぎの普通車指定席が利用できる。どちらかの特急のみでの往復は不可。北陸の自由周遊区間内では、北陸新幹線の普通車自由席やJR各線、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道およびハピラインふくいの特急自由席と普通列車が乗り降り自由。出発駅と米原駅間は、東海道新幹線普通車指定席にも乗車できる。
■期間 有効期間4日間、通年利用可(12月28日~2025年1月6日は利用不可)。
■問い合わせ JR東海テレフォンセンターTEL:050-3772-3910


●モデルコースは2024年5月15日現在の時刻表を基に作成しました。掲載している路線名は主なものです。
●「~円お得」は、モデルコースを通常の鉄道運賃・料金で回った場合と、お得きっぷを使った場合との差額です。
●施設の営業時間は、最終入館やラストオーダーがある場合は、その時間を記しています。

※記載内容は掲載時のデータです(一部8月下旬更新)。

(出典:「旅行読売」2024年7月号)
(Web掲載:2024年8月27日)


Writer

出口由紀 さん

美味しいものには目がないライター。その土地の空気の中で味わう新鮮な特産品や郷土料理は、旅ならではの醍醐味だと思っている。最近感動したのは、生でかじった北海道の白いトウモロコシと夏の日本海の岩ガキ。土地それぞれの言葉を聞くのも好きで、一期一会の出会いと会話を楽しみながら旅をする。

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