“酒都西条”の熱き2日間!10月12日・13日は「酒まつり」
20万人が集まる大イベント。酒どころの町全体を会場に、そろう日本酒は約800種。広島の秋は酒まつりから始まる。
今年も「酒まつり」の季節が近づいてきた。毎年10月に開催される日本酒の一大イベント。〝酒都西条〞が一年で最もにぎわう2日間だ。
京都の伏見、神戸の灘とともに、〝日本三大銘醸地〞と称される西条。山陽線西条駅付近には「賀茂泉」「賀茂鶴」「亀齢」「西條鶴」「山陽鶴」「白牡丹」「福美人」の7蔵が立ち並び、多彩な美酒を醸(かも)している。
酒都西条の礎は、東広島市安芸津町出身の酒造家・三浦仙三郎が築いた。1898年に「軟水醸造法」を確立。酒造りには不向きとされていた軟水で、上質な酒を造ることに成功。良質な米、寒暖の差が大きい気候に加え、精米技術の進歩と鉄道による流通変革で、駅前には酒蔵が並ぶ、西条独自の風景ができ上がった。他にも、東広島には黒瀬地区に「金光酒造」、安芸津地区に「柄酒造」と「今田酒造本店」がある。
さて、今年の酒まつりを予習しよう。「酒ひろば」では全国の多種多彩な銘柄を試飲できる。「美酒鍋会場」では、東広島名物の「美酒鍋」に舌鼓を打とう。もちろん、西条の七つの酒蔵も会場だ。限定酒の販売なども見逃せない。「酒まつり」で酒都西条を存分に満喫したい。
西条酒蔵通り
山陽線西条駅周辺に七つの酒蔵が集まる。秋、酒造りが始まると、各蔵から立ち上る湯気が趣のある景観を見せる。「酒まつり」では各蔵も会場に。
美酒鍋
具材を酒、塩、コショウだけで味つけする、酒蔵の賄いから生まれた名物料理。「酒まつり」のほか、市内の飲食店でさまざまな美酒鍋を楽しめる。
安芸津と三浦仙三郎
東広島市南部の安芸津町に生まれた三浦仙三郎は29歳で酒造りの道へ。試行錯誤の末開発した「軟水醸造法」は彼の下で学んだ杜氏によって、全国に広まった。
日本酒の魅力発信サイト「東広島日本酒10」
東広島市内の10の酒蔵と、食、旅の情報を発信するウェブサイト。酒蔵見学や日本酒に関するイベントなど、酒まつり以外の日本酒関連情報を随時更新中。公式サイトはこちら
【酒まつり】
●10月12日(土)10時~ 20時(会場により異なる)
●13日(日)10時~17時
会場=メイン会場(グルメとメインステージ)、酒ひろば(約800銘柄の日本酒の有料試飲)、酒蔵会場(限定酒の販売やイベントなど)、美酒鍋会場(東広島名物「美酒鍋」を提供)
その他、わくわくキッズ会場や文化交流会場など、東広島市西条地区の12会場で多彩な催しを予定。
詳細はHPで。
【西条酒蔵通りへのアクセス】
鉄道:広島駅から山陽線で約35分の西条駅下車/飛行機:広島空港からリムジンバス約25分の西条駅下車/車:山陽道西条ICから約3キロ
【東広島市の観光の問い合わせ】
東広島市ブランド推進課/TEL:082-422-1032
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2024年10月号)
(Web掲載:2024年10月3日)