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【紅葉の秘湯】秘湯ファン憧れの広大な露天風呂 大分・筌の口温泉 旅館 新清館

場所
> 九重町
【紅葉の秘湯】秘湯ファン憧れの広大な露天風呂 大分・筌の口温泉 旅館 新清館

女性専用露天風呂「かえでの湯」。その名のとおり紅葉が美しく、広々として開放的

 

 

金の湯満ちる、野趣あふれる混浴露天風呂

大分県中西部、雄大な自然景観を形成するくじゅう連山は1700メートル級の山々がそびえる火山地帯で、九重(ここのえ)〝夢〟温泉郷と呼ばれる個性的な温泉が点在している。その一つが、飯田高原の鳴子川沿いに湧く、筌(うけ)の口(くち)温泉だ。1728年の開湯で、明治期にできた牧場や硫黄鉱山でにぎわいを見せ、旅館 新清館は1902年に創業した。

明治時代に創業した歴史ある旅館。筌の口温泉の一軒宿だ
混浴露天風呂「こぶしの湯」。秘湯ファンなら一度は入ってみたい名湯だ

4代目の清水弘明さんは、「雑木林に囲まれ金色の湯をたたえる野趣あふれる混浴露天風呂が秘湯ファンに人気です。数十人が一度に入れる、広く開放的な湯船には自家源泉をかけ流しています」と話す。鳴子川のせせらぎが耳に心地よく、夜には満天の星。紅葉期にはモミジやイチョウの赤や黄色が彩りを添える。

食事は山里の田舎料理が中心で、夕食にはキジの一人鍋、鯉(こい)こく、ヤマメの塩焼きが、朝食にはマスの甘露煮などが出る。

山の幸が並ぶ夕食。しょうゆベースのだしで味わうキジ鍋は、大分産カボスを絞ってさっぱりと
客室は6~8畳の和室が中心。民芸調の落ち着いた雰囲気

車ですぐの場所には、九州を代表する紅葉スポットの九酔渓(きゅうすいけい)があり、日本一高い歩行者専用橋の九重〝夢〟大吊橋(つりばし)(500円)から、360度の大パノラマも楽しめる。観光地と旅館の露天風呂で、渓谷の紅葉を満喫したい。

文/児島奈美

カラフルな紅葉が楽しめる九重“夢”大吊橋

旅館 新清館

🍁紅葉の見頃:10月下旬~11月上旬
TEL:0973-79-2131
住所:九重町田野1427-1
客室:全14室
温泉:ナトリウム・マグネシウム・カルシウム―炭酸水素塩・硫酸塩泉

1泊2食料金(1人分)
2人1室利用 平日1万50円~・休前日1万3350円~
1人1室利用(通年不可)
日帰り入浴:13時~21時(土・日曜、祝日は9時~)/500円

交通:久大線豊後中村駅からバス22分、筌の口下車徒歩5分/大分道九重ICから13キロ

※料金などは掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2024年10月号)
(Web掲載:2024年11月29日)


Writer

児島奈美 さん

神戸生まれ。学生時代にバイクで北海道、九州、信州を巡って旅に目覚め、約40か国渡航。1か月のキャンプ旅でも太って帰ってくる食いしん坊で、現在は、旅・グルメ・人物インタビューを中心に、ガイドブックや雑誌、Webなどの制作に携わる。「旅行読売」ではルポがメイン。鉄子や歴女の道も着々と歩む。

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