【ご飯のおとも】とろけるなにわ黒牛のすき焼き
肉自体が持つ強い旨みと、その味が染み込んだ切り干し大根の食感がいい
幻の銘柄牛と料理人の出会い
「なにわ黒牛」という名を聞いたことがあるだろうか。月に数頭しか出荷されず、一般に流通しないため、精肉店で見かけることはまずない。等級やサシの見た目ではなく、純粋に肉の味だけを追求したこの黒毛和種は、G20大阪サミット2019で大阪が誇る食として振る舞われた。くどさがなく融点の低い脂が特徴だが、バラ肉を販売する際は脂を取り除いてしまうことが多い。
「脂がとてもおいしいのに歩留まりが悪いバラ肉の良さを、どうにか伝えたかった」と話すのは、「ごはんのおとも専門 おともや」の赤堀忍さん。フレンチのシェフとしての知識と技術を生かし、西日本の生産農家と料理人をつなぐご飯のおともを開発。現在、肉系7種、魚系6種、野菜系3種の計16種を展開している。
しっかり焼き目をつけて旨(うま)みを閉じ込めたなにわ黒牛をすき焼き風に味付け、切り干し大根を加えて極上の脂をふくませる。軟らかい肉が口の中でとろけ、ご飯に染み込むツユの一滴までうまい。
ジャガイモやニンジンと煮込めば極上の肉じゃがになるとも聞いたが、ご飯にのせたい衝動を抑えられそうもない。
私たちが開発しました🥢
おともや 製造・開発/能勢康幸さん(右)と、企画・仕入れ/赤堀忍さん
料理人時代の先輩・後輩だった2人のシェフがタッグを組み、良質な食材を生かした商品を開発
おともや(株式会社リッシュ)
守口市南寺方東通3-9-27
TEL:06-6994-9111
通販(WEB)のほか、アントレマルシェ新神戸(神戸市)で販売。
文/春日明子
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2024年11月号)
(Web掲載:2025年1月22日)