【低山と温泉へ】高尾山レベルアップコース 小仏峠~高尾山<標高 670m(城山)・歩行距離5.6km・歩行時間2時間20分(高尾山まで)>

富士山ビューポイントとしても人気が高いもみじ台。秋の紅葉がまた美しい(写真/ピクスタ)
適度なアップダウンの尾根歩き
高尾山には奥高尾と呼ばれる陣馬山(じんばさん)、景信山(かげのぶやま)、城山(しろやま)の尾根筋を縦走する「高尾山~陣馬山コース」がある。歩行時間は5~6時間。少しハードルが高いが、高尾山から小仏峠までなら初心者でも安心して縦走気分が味わえる。ここでは小仏峠から高尾山へのコースを紹介する。
スタート地点の小仏バス停へは、中央線・京王線高尾駅からバスで20分ほど。ここから45分ほどの上りになる。舗装道から山道に入ると勾配がきつくなるので頑張りどころだ。小仏峠は旧甲州街道の難所の一つに数えられ、峠に小さな仏像が祀られていたのが地名の由来という。
小仏バス停にトイレがある。この先、城山までトイレはないので注意を
小仏峠から相模湖側へ下りる旧甲州街道の入り口
この先は尾根筋らしいアップダウンが続く。城山の茶屋で名物のなめこ汁を味わったり、一丁平やもみじ台からの眺望を楽しんだり、のんびりと歩きたい。もみじ台から木段を下り、三差路に出たら中央の階段へ。尾根道で疲れた足には意外ときついので焦らずに登ろう。階段を上り詰めると高尾山山頂に到着だ。土・日曜、祝日は小仏行きバスが混むので早い時間帯に乗車したい。
文・写真/内田 晃
2024年3月に景信山から城山へ移転した茶屋の青天狗
大きなナメコがたっぷり入ったみそ仕立てなめこ汁350円
春の千本桜が有名な一丁平にある展望台
何度も歩きたい高尾山
高尾山は複数の登山道があるため、さまざまな組み合わせが可能で、何度でも楽しめる。同じ登山道でも上りと下りを替えるだけで大きく印象が変わる。自分好みのベストコースを見つけよう。
高尾山の北側と南側を歩く2コース
<4号路>
高尾山の北斜面を歩くコース。山頂近くのトイレ前から下り、髙尾山薬王院の浄心門前に出る。ブナ、カエデなどの落葉広葉樹が多く、つり橋(みやま橋)もあるので人気が高い。途中、日影林道へ抜けるいろはの森コースとの分岐がある。歩行距離1.5キロ。歩行時間上り50分・下り40分
<3号路>
高尾山の南斜面を歩くコース。5号路から分岐して下り、浄心門に出る。カシ類などの常緑樹が多いなだらかな山道で、静かな山歩きが楽しめる。4月~6月にはギンリョウソウの花が見られる。白く透き通るような珍しい花で、ユウレイダケの別名がある。歩行距離2.4キロ。歩行時間上り60分・下り50分
【登山データ】
■交通[鉄道]中央線・京王線高尾駅からバス21分の小仏下車すぐ[車]圏央道高尾山ICから国道20号経由7.5キロ(P無料あり)
■問い合わせ/TEL:042-664-7872(高尾ビジターセンター)
アドバイス
登山者は年間300万人と言われるほど人気なので、のんびり山歩きするなら週末は避け、平日がよい。1号路以外は山道になるのでトレッキングシューズだと安心。ケーブルカー、リフトで下山する場合は最終時間のチェックを忘れずに。
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年6月号)
(Web掲載:2025年6月26日)