【お得きっぷで鉄旅へ】紺碧の日本海に沿って北へ 憧れの観光列車を乗り継ぐ(1)青春18きっぷ3日間 5400円お得!

酒田行きの「海里」は桑川駅に37分間停車する
東京発◉2泊3日
新潟🚃酒田🚃秋田🚃青森🚃釜石 ~羽越線・五能線・奥羽線~
人気の観光列車を乗り継ぐ旅に出た
真っ青に輝く海が見たい。海なし県に生まれた身にとって、人一倍海への憧れは強かった。そこで、東北の日本海沿いを走る、人気の観光列車を乗り継ぐ旅に出た。快速列車の普通車指定席は、別途、指定席券(840円)を買えば青春18きっぷで乗れるのでお得感がある。
旅のスタートは新潟駅。4番線ホームから快速「海里(かいり)」に乗車する。大勢の駅員に盛大に見送られ、ワクワクした気持ちで指定された2号車のコンパートメントシートに腰を下ろした。「海里」はディーゼルハイブリッド車両のHB-E300系4両編成を使用。1・2号車は青春18きっぷで乗れる普通車指定席、3号車は売店とフリースペース、4号車は旅行商品専用車両となっている。
新潟駅4番線ホームでは「海里」特製の横断幕で盛大にお見送り
大きな窓とテーブルが設置された2号車のコンパートメントシート
3号車にあるカウンタータイプの売店では、生ビールなどアルコール飲料も販売
ディーゼルカー特有のエンジン音もほとんど聞こえないほど車内は静かで快適である。村上駅を発車すると日本海を左に見ながら北上。桑川(くわがわ)駅では観光時間が設けられ、37分間停車する。駅併設の道の駅で買い物をしているうちに発車時刻が近付いた。ここから車窓のハイライト、景勝地「笹川流れ」を走る。特に見所となる区間では徐行運転を行い、車内アナウンスがタイミングよく流れ、心地よい時間を過ごした。
車窓の最大の見所は景勝地「笹川流れ」
「海里」の終点となる酒田駅では秋田行きの列車まで2時間ほどの待ち時間があったので、国の史跡に指定されている山居(さんきょ)倉庫を歩いた。
「山居倉庫は1893年に米の保存を目的として建てられ、12棟が現存しています。ケヤキ並木がある倉庫の裏側(西側)が酒田のシンボルとして有名です」と酒田市観光ガイド協会の渡部(わたなべ)進さんが丁寧に説明してくれた。連なる倉庫群とケヤキの巨木に、港町の歴史を感じた。駅まで戻り、普通列車に揺られて秋田駅を目指す。
文・写真/松尾 諭
【お得きっぷで鉄旅へ】紺碧の日本海に沿って北へ 憧れの観光列車を乗り継ぐ(2)青春18きっぷ3日間 5400円お得!へ続く(8/9公開)
山居倉庫 <酒田駅>
撮影協力/酒田市・山居倉庫
1893(明治26)年に酒田米穀取引所の米の保管倉庫として建設され、日本海からの雨や風、日差しから倉庫を守るために植えられたケヤキ並木とともに12棟が現存し、創業当時の景観が残る。山居倉庫近くに商業施設「いろは蔵パーク」が2025年3月にオープンした。
■9時~16時30分/年末年始休/羽越線酒田駅からバス10分、山居倉庫前下車すぐ/酒田市山居町1-1-20/TEL:0234-25-4139
🍱絶品!この駅弁
海里特製 加島屋御膳 ◉2920円<うけとりっぷ>
新潟の老舗「新潟加島屋」の食材を使用し、新潟の駅弁を手がける「神尾弁当」が製造する「海里」車内限定弁当。専用サイト「うけとりっぷ」で5日前までに予約
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年7月号)
(Web掲載:2025年8月8日)