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【車窓に春風🌸お花見列車】春を満喫 お花見列車6選

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【車窓に春風🌸お花見列車】春を満喫 お花見列車6選

(左)小湊鐵道(右)松浦鉄道

春が来れば、花の季節も訪れます。列車に乗って、色とりどりの花の競演を見に行きましょう。薄紅色に輝く桜はもちろん、菜の花など。車窓いっぱいに百花繚乱の世界が広がります。沿線の花景色や桜がきれいな駅、近場の花見スポットなど3選を紹介します。

小湊鐵道 ◉千葉

桜と菜の花が続く鉄路をレトロな気動車が快走/TEL:0436-21-6771

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写真/小湊鐵道

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写真/小湊鐵道

菜の花の見頃 3月中旬~4月中旬 桜の見頃 3月下旬~4月上旬

内房線の五井駅といすみ鉄道(バス代行運転中)に接続する上総(かずさ)中野駅間の39.1キロを結ぶ。1960~70年代に製造されたレトロな車両が、里山ののどかな風景とマッチし、趣がある。菜の花や桜が多く楽しめる路線として知られ、里見駅、月崎駅、上総大久保駅などは、駅構内に両方の花が咲く。飯給(いたぶ)駅では毎年ライトアップが行われ、水田に映る列車と桜が美しい。

◎里山トロッコ号 3月下旬から運行。SL風のディーゼル機関車がけん引するトロッコ列車。問い合わせ:上記
◎1日フリー乗車券 五井駅からの場合、上総大久保駅以遠を往復するだけで、元が取れる。有人駅または車内で販売。2000円。問い合わせ:上記

越後線 ◉新潟

人気の「Shu*Kura」が桜に合わせて限定運行/TEL:050-2016-1600(JR東日本お問い合わせセンター)

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写真/JR東日本新潟支社

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写真/JR東日本新潟支社

桜の見頃 3月下旬~4月上旬

柏崎駅と新潟駅を結ぶ。新潟-関屋駅間や分水(ぶんすい)駅周辺の桜がとりわけ美しい。特に分水駅では夜間ライトアップ(2025年3月21日~4月20日、18時~22時)が行われるほか、駅周辺で「つばめ桜まつり」を開催するなど一帯が桜一色になる。2025年は日本酒をテーマにした快速「夜桜Shu*Kura(しゅくら)」(4月10日)、普通「分水おいらん号」(4月13日)などの臨時列車も運行する。

◎つばめ桜まつり 4月13日開催。おいらんが練り歩く「分水おいらん道中」が見どころ。分水駅そばの地蔵堂本町と徒歩20分の大河津分水桜並木で開催(2025年)。
問い合わせ:燕市観光協会/TEL:0256-64-7630

名松線 ◉三重

長期間にわたって続く春の花のリレー/TEL:059-272-8082(津市地域振興課)

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写真/長谷 茂

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三多気の桜(写真/三重県観光連盟)

桜の見頃 3月下旬~4月

松阪-伊勢奥津(おきつ)駅間を結び、2025年12月に全線開通90周年を迎える。春は沿線に多彩な花が咲き、比津(ひつ)駅周辺のミツマタ(3月中旬~4月中旬)、家城(いえき)-伊勢鎌倉駅間などで見えるソメイヨシノ、伊勢奥津駅そばの花桃(3月下旬〜4月上旬)、伊勢八知(やち)-比津駅間のヤマフジ(4月中旬~5月中旬)、伊勢八太(はた)-権現前駅のレンゲ(4月中旬~5月中旬)などが有名。三多気(みたけ)の桜、君ケ野ダム湖畔など、駅から徒歩やバスで行ける花の名所も多い。

◎三多気の桜 平安時代に植え始めたとされる桜並木。約500本の山桜が1.5キロにわたって咲く。国の名勝。伊勢奥津駅からバス10分。
問い合わせ:上記

木次線 ◉島根・広島

春は満開の桜も魅力、西日本有数の山岳路線/TEL:0854-40-1054(雲南市観光振興課)

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斐伊(ひい)川堤防桜並木

桜の見頃 3月下旬~4月上旬

山陰線の宍道(しんじ)駅と芸備線の備後(びんご)落合駅を結ぶ81.9キロの山岳路線。急勾配を切り返しながら進むスイッチバックが有名な路線だが、春の車窓も見応えがある。桜を活用した街づくりを目指す雲南市では、たくさんの桜が植えられ、南宍道駅や加茂中駅周辺、木次-下久野駅間など、車窓から花見を存分に楽しめる。沿線最大規模の斐伊川堤防桜並木は木次駅近くにあり、約2キロにわたって800本の桜が咲き誇る。

◎2025雲南市桜まつり「雲南食堂」 4月5・6日開催。木次駅前商店街を会場に、雲南市の食が堪能できる露店が多数出店する。夜はライトアップも行う。
問い合わせ:上記

平成筑豊鉄道 ◉福岡

炭坑支えたローカル線、桜や菜の花を満喫/TEL:0947-22-1000

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菜の花の見頃 3月上旬〜下旬 桜の見頃 3月下旬~4月上旬

伊田(いた)線(直方<のおがた>-田川伊田)、糸田線(金田-田川後藤寺)、田川線(行橋<ゆくはし>-田川伊田)の3路線を運行。全線で菜の花が楽しめ、田川線の犀川(さいがわ)-崎山駅間は桜も咲く。2キロ以上桜並木が続く赤(あか)-油須原(ゆすばる)駅間も見どころ。水戸岡(みとおか)鋭治氏デザインの車両で、地産地消のフランス料理が楽しめるレストラン列車「ことこと」(土・日曜、祝日に直方-行橋駅間で運行。1万9800円)は、この区間で徐行してくれる。

◎のおがたチューリップフェア2025 3月29日~4月6日。直方駅から徒歩15分の遠賀川河川敷公園で開催。
問い合わせ:直方市観光物産振興協会/TEL:0949-28-8135

松浦鉄道 ◉佐賀・長崎

鉄道とともに歩んできたホームを覆う華やかな桜/TEL:0956-25-3900

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桜の見頃 3月中旬~下旬

佐世保線と接続する有田駅から北上し、伊万里駅、日本最西端の駅として知られるたびら平戸口駅などを経て、佐世保駅まで93.8キロを結ぶ。浦ノ崎駅は1930年の鉄道開業時から桜の植樹が始まった。現在は約90本のソメイヨシノが線路を覆うように咲き、桜の駅として知られる。2001年から植えられた80本ほどの桜並木が美しい吉井駅や、桜だけでなく菜の花も多く咲く久原(くばら)駅も訪れたい。

◎桜の駅まつり 3月30日に浦ノ崎駅前広場で開催(2025年)。バルーン搭乗体験、グルメ、太鼓演奏、ライトアップなど。
問い合わせ:同実行委員会/TEL:090-1979-4638


※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年4月号)
(Web掲載:2025年9月13日)


Writer

安部晃司 さん

東京都生まれ。旅好きが高じてライターに。鉄道、航空などの乗り物系のほか、温泉、宿、グルメなど、幅広く取材、執筆。一男、一女の父になり、最近は子連れ旅が一番の関心テーマ。

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