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【車窓に春風🌸お花見列車】真っ白な富士山と桜並木の競演を楽しむ 富士急行線<大月〜河口湖>(2)

場所
> 大月市、南都留郡
【車窓に春風🌸お花見列車】真っ白な富士山と桜並木の競演を楽しむ 富士急行線<大月〜河口湖>(2)

河口湖北岸の桜と富士山。風が吹くと寒いので上着を持参するとよい

 

河口湖北岸でクラフト市も開催

【車窓に春風🌸お花見列車】真っ白な富士山と桜並木の競演を楽しむ 富士急行線<大月〜河口湖>(1)から続く

スイッチバックの富士山駅を経て、河口湖駅に到着。河口湖周遊バス(レッドライン)に乗り、河口湖北岸へ向かう。ここは桜の名所であり、ウォーキングトレイル沿いに約200本のソメイヨシノが咲く。4月に「富士・河口湖さくら祭り」が開催され、メイン会場の河口湖円形ホール周辺では、木工、皮革、シルバーアクセサリーなどの作家が出店するクラフト市が行われる。

「普段は会えない作家が自ら販売するので交流できるのも楽しみです。人気店は早々に作品が完売してしまい、作家とお客さんが談笑するサロン状態の店もありますよ」と北河口湖観光協会の大町悦章さん。祭り期間中はライトアップも実施する。一泊して夜桜観賞も一興だ。

「富士・河口湖さくら祭り」期間中は21時までライトアップを実施(写真/富士河口湖町観光課)

午後になると風が吹き始め、体が冷えてきた。「甲州ほうとう完熟屋河口湖店」で豚肉ほうとうをいただく。ほうとうはカボチャ、白菜などの野菜と小麦粉の平打ち麺をみそ仕立ての汁で煮込んだ山梨の郷土料理。家庭では大鍋で作り、数日かけて食べるためとろみが強くなるが、この店では1杯ずつできたてを提供するのでみそラーメンのようにさらりとしている。箸を進めるほどに体の芯からポカポカと暖かくなった。

豚肉ほうとう1628円

せっかくならば温泉も楽しもうと、湖畔を30分ほど歩き、「ホテル美富士園」を訪ねた。大浴場と露天風呂のどちらからも富士山と河口湖が望める。これぞ!至福のひとときである。

文・写真/内田 晃

ホテル美登里園大浴場

甲州ほうとう完熟屋 河口湖店

自家製みそが味の決め手!

農業生産法人ホトト農場の直営店。野菜ほうとう、鶏肉ほうとう、豚肉ほうとうの3種で、いずれも築120年以上の土蔵で熟成させた手作りみそを使う。みそは5年熟成と1年熟成をブレンドするためコクのある味に仕上がる。コシの強い平打ち麺との相性も申し分ない。自家製の野菜やアナゴ天ぷら付きのセットもある。
■11時〜19時30分/水曜休(祝日は営業)/富士急行線河口湖駅からバス20分、音楽と森の美術館下車徒歩2分/TEL:0555-72-8872
※ホームページはこちら

ホテル美富士園

温泉から富士山をめでる

河口湖の東岸に湧く浅川温泉の温泉宿。地下1500メートルから湧出する温泉は無色透明のカルシウム・ナトリウム―硫酸塩・塩化物泉で、切り傷や筋肉痛、冷え症などが適応症。男女別の大浴場は7階にあり、湖側が全面ガラス窓になっていて、正面に富士山を望む。大浴場から露天風呂にも出られる。客室は全室レークビュー。宿泊は1泊2 食1 万7600円〜。
■日帰り入浴13時〜20時/不定休/1200円/富士急行線河口湖駅からバス15分、浅川温泉街下車すぐ/TEL:0555-72-1044
※ホームページはこちら

📝富士・河口湖さくら祭り

4月1日から13日まで開催。富士急行線河口湖駅からバス20分、河口湖猿まわし劇場・木の花美術館下車すぐ。TEL:0555-72-3168(富士河口湖町観光課

お花見列車&お得きっぷ

【富士急特急フリーきっぷ】
富士急行線が2日間乗り放題で3000円。特急(富士山ビュー特急・フジサン特急)の自由席にも乗車できる。富士回遊は対象外。

【桜満喫号】
「新倉山浅間公園桜まつり」に合わせて、3月下旬〜4月中旬の午前中を中心に臨時列車「桜満喫号」の運行を予定。全車自由席の普通列車のため、乗車券のみで利用できる。


問い合わせ:富士急行 TEL:0555-73-8181(富士急コールセンター)

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年4月号)
(Web掲載:2025年4月10日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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