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【一度は見たい紅葉百景】“神の絨毯”と称される山岳紅葉360度の大パノラマが待つ 栗駒山(1)

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【一度は見たい紅葉百景】“神の絨毯”と称される山岳紅葉360度の大パノラマが待つ 栗駒山(1)

中級者向けの秣岳(まぐさだけ)を経由する天馬尾根コース。木段が始まると山頂まではひと頑張りだ

日本一との呼び声も高い山岳紅葉の名所

宮城・岩手・秋田の3県にまたがる栗駒山(標高1626メートル)は、日本一との呼び声も高い山岳紅葉の名所。その美しさは“神の絨毯(じゅうたん)”とも称される。登山道は家族向けの初級から中・上級向けまで9コース(須川コースは現在通行止め)。各自の実力に応じたコースで紅葉を楽しめるのも魅力だ。

今回は初級者向けの中央コースに挑戦。7合目のいわかがみ平駐車場までは車で上ることができ、約2時間で頂上を踏める。ただし、今年は10月3日17時~19日17時にいこいの村栗駒跡地-いわかがみ平駐車場が交通規制される。10月4~19日はシャトルバス(500円)の利用となるので注意したい。

中央コースはスタートから低木の樹林帯が1キロほど続くが、そこを抜けると視界が開け、栗駒山の山頂が正面に現われる。地元の関係者によると、栗駒山の紅葉は山全体が一斉に染まり、2週間ほど楽しめるという。神の絨毯を横目に山頂に到着すれば、360度の大パノラマが待っている。この日は鳥海山(ちょうかいさん)、月山(がっさん)、岩手山など東北を代表する山々が望めた。山頂からの絶景と紅葉を楽しんだら、往路を下ろう。

3)4.登山道指標.jpg
中央コースの道標。歩行距離が分かり、特に上りでは励みになる

4)3.おにぎり.jpg
いわかがみ平近くの温泉宿では、宿泊者限定でおにぎり弁当を用意してくれるところも

1)2.栗駒山山頂.jpg
栗駒山の頂上。標柱近くに近年再建された御影石製の駒形根神社奥宮が立つ

栗駒山登山道

🍁9月下旬〜10月中旬

5)5.栗駒山替巨岩.jpg

栗駒山はコニーデ型の活火山で、須川岳や大日岳(だいにちだけ)とも呼ばれる。秋には山肌のナナカマド、ミネカエデなどが赤や黄色に染まり、ハイマツの緑も加わって、錦繍(きんしゅう)の絶景が広がる。山頂を含め、コース内に売店などないので、飲料水や行動食は持参しよう。
【Data】見学自由/いわかがみ平は東北道一ノ関IC から40キロ/TEL:0228-25-4166(栗原市観光物産協会)※9月20日〜10月19日の土・日曜、祝日には東北新幹線くりこま高原駅〜いわかがみ平を結ぶミヤコーバスの「栗駒山紅葉号」(予約制、2000円)が運行

栗駒山ヘリコプター遊覧ツアー

🍁10月中旬

6)6.ヘリ栗駒山.jpg

7)7.ヘリ.jpg

栗駒山の紅葉をヘリコプターで遊覧するツアー。飛行時間によって3コースあり、栗原市の花山臨時ヘリポートを発着する往復約20分のコースは、いわかがみ平、栗駒山、小安(おやす)峡などを巡る。紅葉シーズンでも渋滞なしに“神の絨毯”と称される絶景を楽しめる。
【Data】10月17~19日で、各日午前コース、午後コース/20分コースは2万9800円~。ほか30分、60分コース/温湯(ぬるゆ)温泉佐藤旅館集合または東北新幹線くりこま高原駅から貸し切りバス利用/TEL:022-218-6550(東北エアシステム)

【一度は見たい紅葉百景】“神の絨毯”と称される山岳紅葉360度の大パノラマが待つ 栗駒山(2)へ続く(10/2公開)


文・写真/内田 晃ほか

※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年10月号)
(Web掲載:2025年10月1日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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