【一度は見たい紅葉百景】渓谷のダイナミックな紅葉と北アルプスの大パノラマを楽しむ 飛騨(1)

渓谷コースの絶景ポイントを行くレールマウンテンバイク「Gattan Go!!」
新感覚の乗り物で廃線を走行
岐阜県北部、北アルプスの麓にある飛騨地方。大部分が山地と森林なので、エリアには紅葉の見どころが多い。例年9月下旬、標高の高い山々が色付き始めて紅葉シーズンが幕を開ける。
10月になると、山が上から下へ、赤や黄色、オレンジに染まっていく。秋が深まるにつれて高山の町の木々も紅葉し、古都は一層風情ある雰囲気に。山の紅葉と町の紅葉、どちらも魅力的だ。
なかでも一味違う紅葉の楽しみ方ができるのは、廃線になった鉄路をマウンテンバイクで走行するレールマウンテンバイク「Gattan Go!!(ガッタンゴー)」。旧神岡鉄道の廃線レールを活用して残そうと考案されたオリジナルの乗り物で、並列させた2台の自転車を、メタルフレームで固定してある。漕(こ)ぐとガッタンゴットンと、レールの継ぎ目の音と振動が体に伝わってくる。サイクリングとも列車とも違う感覚が面白い。
まちなかコースと渓谷コースの二つのコースがあり、どちらも周囲の山々の紅葉が楽しめる。高原川に沿うように走る渓谷コースでは、三つの橋を渡る。ダイナミックに紅葉の景色が開け、橋の高さにちょっとしたスリルも味わえるはず。
レールマウンテンバイク「Gattan Go!!」
🍁10月下旬〜11月上旬
渓谷コースで渡る第2高原川鉄橋。はるか下に川が見え、スリル満点
渓谷コースの集合場所であり、出発点となる神岡鉄道の旧漆山駅。トンネルと鉄橋が全線の6割を占めていた神岡鉄道は、「奥飛騨の地下鉄」とも呼ばれていた
開けた景色が広がるまちなかコースは、誰でも楽しめる
線路沿いの紅葉した木立が美しい
2006年に廃線になった神岡鉄道のレールの上を、電動アシスト付き自転車で造った乗り物で走る。渓谷コースは片道約3.3キロを1時間15分ほどで往復。まちなかコース(往復約5.8キロ、約1時間)はマウンテンバイク以外のタイプもあり、未就学児も参加できる。
【Data】(渓谷コース)
1日4〜6便/水曜休、冬季休/1車両6000円(定員3名)/北陸道富山ICから35キロ/飛騨市神岡町西漆山/TEL:0578-82-6677
【一度は見たい紅葉百景】渓谷のダイナミックな紅葉と北アルプスの大パノラマを楽しむ 飛騨(2)へ続く
文/出口由紀
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年10月号)
(Web掲載:2025年10月13日)