【一度は見たい紅葉百景】仙台の奥座敷・秋保温泉でライトアップイベント「アキウルミナ」開催

磊々峡もみじのこみちライトアップ
秋保のさまざまな魅力に光を当てるイベント“アキウルミナ”
仙台の奥座敷とも称される秋保(あきう)温泉は1500年以上の歴史があり、伊達政宗も湯治に訪れたと伝わる温泉地。仙台市中心部から車で30分と交通の便が良く、豊かな自然に恵まれ、陶芸や木工、ガラス、皮製品など手しごとの工房も多い。
2020年にスタートしたアキウルミナは、秋保のさまざまな魅力に光を当てるイベント。ライトアップやプロジェクションマッピング、8ミリ映像投影などを9か所で行う。
「秋保にはまだ知られていない地域資源がたくさんあります。人やモノ、コトに光を灯(とも)し、それらを周遊することで魅力に気付いてもらえたら」と天守閣自然公園の早坂智博さん。
磊々(らいらい)峡や日本庭園のライトアップでは日中と異なる表情の自然に魅了される。開催年ごとのテーマに沿った企画にも要注目だ。今年は新たに、手づくりソーセージ工房vienna(ヴィエンナ)29でのトルコランプの展示、泉明(せんみょう)寺薬師堂内でのプロジェクションマッピングが加わり、周遊スタンプラリーも予定されている。
国内外のアーティストの参加も見どころ。自然や人、手しごとなど秋保の良さを五感で感じて昼間にも訪れてみたくなる。
秋保温泉街から車で5分ほどの「秋保の杜 佐々木美術館&人形館」では「夜の美術館」を実施(10月25日~11月16日)。美術館の外壁を彩るプロジェクションマッピングが幻想的
伝統的なモザイクガラスで作るトルコランプ
1961年まで仙台市の長町と秋保温泉を結んだ秋保電鉄。秋保温泉駅跡に展示されている車両もライトアップされる(10月24日〜11月24日)
天守閣自然公園 秋保ナイトミュージアム
会場の小屋館跡(こやだてあと)庭園は、秋保石の石庭を中心に錦鯉が泳ぐ池など、自然景観を巧みに取り入れた池泉回遊式庭園。「もみじの池」のライトアップでは池に映るモミジと岩山の風景が見どころだ。今年のテーマは「ささやき」で、音と光のコラボレーションを楽しめる。秋保在住のガラス万華鏡作家とのコラボ作品や、国内外のアーティストの作品も展示。
【Data】10月24日〜11月24日の16時30分〜20時30分/無休/1000円(土・日曜、祝日は1500円)/東北新幹線仙台駅からバス35分、木の家前下車すぐ/東北道仙台南ICから10キロ/仙台市太白区秋保町湯元源兵衛原10/TEL:022-398-2111
秋保・里センター散策路・磊々峡もみじのこみちライトアップ
温泉街にある磊々峡は、覗(のぞき)橋を中心に上流・下流約1キロにわたり、名取川に侵食された奇岩怪石が独特な峡谷美を造り出している。上流側にある「磊々峡もみじのこみち」では今年、人の背丈ほどもある大型の花の形をしたライトを展示予定。無料の足湯(11時〜19時30分)や温かい麦茶の提供(17時〜)もある。
【Data】11月1日〜24日の17時〜19時30分/無休(荒天時中止)/無料/東北新幹線仙台駅からバス40分、秋保・里センター下車すぐ/東北道仙台南ICから8.5キロ/仙台市太白区秋保町湯元寺田原40-7/TEL:022-304-9151(秋保・里センター)
足湯につかりながら紅葉を楽しめる
紅葉に包まれた磊々峡(写真/ピクスタ)
TAOYA秋保
400年の歴史ある旅館「仙台 秋保温泉 岩沼屋」が2023年、大江戸温泉物語グループのオールインクルーシブのホテル「TAOYA」としてリブランドオープン。温泉は内湯と露天風呂のほか、四つの貸切風呂(有料)で楽しめる。広々とした露天風呂からは庭園の紅葉が美しい。
【Data】1泊2食2万1800円〜/東北新幹線仙台駅から送迎45分(要予約)/東北道仙台南ICから9キロ/仙台市太白区秋保町湯元薬師107/TEL:050-3615-3456
秋保大滝
🍁10月中旬〜11月上旬
日本の滝百選で、国の名勝。幅6メートル、落差55メートルを豪快に流れ落ちる滝と周囲のモミジ、カエデ、ナラが美しい。秋保大滝不動尊の裏手にある滝見台から眺められるほか、不動滝橋の脇から遊歩道を5〜10分ほど下れば、滝壺まで足を延ばせる。
【Data】見学自由/東北新幹線仙台駅からバス1時間20分、秋保大滝下車徒歩5分(土・日曜、祝日のみ運行)/東北道仙台南ICから22キロ/TEL:022-398-2323(秋保温泉郷観光案内所)
文/堀内志保
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年10月号)
(Web掲載:2025年10月23日)