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【旅と駅弁・駅麺】めん処鷹 新白河[新白河駅]

場所
> 西白河郡
【旅と駅弁・駅麺】めん処鷹 新白河[新白河駅]

とろろそば 薬味のネギのシャキシャキ感が心地よいアクセントとなる

駅弁で培った調味技術が駅麺でも生かされる

2024年の年末に閉店した東北新幹線新白河駅改札外の駅そばの跡地に、25年8月にオープンした駅そば店は、山形県の米沢駅を本拠とする「新杵屋(しんきねや)」が営む。大ヒット駅弁「牛肉どまん中」の製造元として知られる新杵屋は近年、駅そばにも力を入れている。

特に福島県内で店舗を拡大しており、米沢駅、会津若松駅、福島駅、郡山駅に続き、新白河駅で5店舗目となる。これまでの4店舗は店名が「立ちそば処 鷹(たか)」で、新白河駅だけ異なっている。その理由は、この店舗が初めての〝ラーメンも扱う駅そば〟だからだ。

そばは調理が簡易とはいえ、まろやかなうまみのだしに駅弁事業者の矜持(きょうじ)が垣間見える。太く食べ応えのある麺にだしがしっかりと絡み、全体の味わいを下支えするとともに、バランスを整える。トッピングは、とろろの売れ行きがよいという。さっぱりとしたとろろと、だしのまろやかなうまみの相性の良さが、人気の秘訣(ひけつ)だ。揚げ玉とワカメを添えることで食感に変化が加わり、飽きのこない仕上がりになっている。

しょうゆスープに白河ならではの平打ちのちぢれ麺を合わせた「鷹ラーメン」も好評だ。スープは新杵屋のオリジナルで、麺は白河市内で製造されたものを使う。まさに、米沢と白河がガッチリとタッグを組んだ一杯なのだ。麺類との組み合わせにぴったりのミニ揚げ玉丼にも要注目。シンプルに見えるが、タレを3度に分けてかけ、ゴマ油で香りを加えるなど手の込んだ一品で、味わいと食感のパフォーマンスを最大限に高めている。

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鷹ラーメン チャーシューをメインにメンマ、焼きのり、鳴門巻きをトッピング

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ミニ揚げ玉丼 ゴマ油の香りをきかせた一品。好みで七味を振ってもよい

以前の駅そばが閉店してから「めん処鷹 新白河」がオープンするまで約7か月かかった。この間、隣接する売店に駅そば復活を望む電話が多く寄せられたという。新杵屋飲食店舗事業部長の渡邉麻希さんは「とにかく早く復活させたいという一心で、スタッフも足りない状態でのオープンでした。まだ手探りの部分もありますが、これから新メニュー開発なども積極的にやっていきたい」と意気込む。

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渡邉さん(右から2人目)は、「スタッフを増員して、営業時間延長も検討しています」と話す

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店内のイス席に加え、サッと食べたい人向けに立ち食い席も備える

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3種あるご当地タンブラーで水を飲めば、いっそう旅情を誘う

山形から県境を越えて福島に進出し、ついに南端の新白河駅まで営業エリアを拡大した新杵屋の駅そば。新天地でこれからどのようなにぎわいを見せてくれるのか、大いに楽しみだ。

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白河はだるまの街としても名高い。新白河も駅舎内の随所に色とりどりのだるまが展示されている

品書き 新白河.jpg

めん処鷹 新白河

店舗:東北新幹線新白河駅改札外
営業:8時~18時30分/無休
問い合わせ:TEL090-8678-1311

文・写真/鈴木弘毅


※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年12月号)
(Web掲載:2026年1月13日)


Writer

鈴木弘毅 さん

1973年、埼玉県生まれ。中央大在学中に旅の魅力に目覚め、独自の旅のスタイルを提唱する「旅のスピンオフライター」として活躍。駅麺、駅カフェなど「鉄道系グルメ」についての著書が多数。中でも駅そばには愛着があり、幼少期から3000軒以上を食べ歩き、「駅そば研究の第一人者」とも言われる。

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