【ガツン!と、ご当地バーガー】コラム ご当地バーガーと道の駅は相性抜群!!(すずき・ひろき)
道の駅でご当地バーガーを探すなら、まずは屋外店舗を見て回ろう(愛媛県の「道の駅今治市多々羅しまなみ公園」)
全国各地の道の駅を探訪していると、ご当地バーガーを見かける機会が増えていると実感する。その数はざっと100品以上と見込まれる。道の駅にご当地バーガーが次々と誕生する理由を考えてみた。
ハンバーガーはテイクアウトグルメの代表格
1993年に全国103駅からスタートした道の駅は、2025年12月時点では1231駅まで拡大している。道の駅には、ドライブの途中で短時間の休憩のために立ち寄る人が多い。そんな時、着席スタイルのレストランでしっかり食事をする人も少なくないが、小腹満たし、つまり間食の需要もとても多いのではないか。
道の駅のレストランは昼どきの3~4時間のみの営業が多いのだが、屋外のテイクアウトグルメ売り場は朝から夕方まで通しで営業しているケースがほとんどだ。ハンバーガーはテイクアウトグルメの代表格とも言える存在で、まさに道の駅の需要にぴったり適合しているのだ。
道の駅は地域の情報発信も重要な目的の一つ。地域をアピールするために地元食材を使ったグルメが多く提供されるのは自然な流れだ。ハンバーガーに地域の食材が用いられれば、それは「ご当地バーガー」になるというわけだ。
道の駅では、産官学連携により学生たちが考案したメニューが取り入れられる事例も多い。ハンバーガーには肉・魚・野菜・穀類などあらゆる特産物を取り入れやすいという点も、道の駅にご当地バーガーが普及した一因になっているだろう。

物産コーナーや産直コーナー、ベーカリーなどに作り置きが陳列されていることも多い(広島県世羅町の「道の駅世羅」)
絶品! 道の駅バーガー5選
実際に、各地の道の駅でどんなご当地バーガーが人気を集めているのだろうか。
最初に紹介したいのは、北海道中札内(なかさつない)村の「道の駅なかさつない」の中札内ファミリーバーガーだ。同村は広大な十勝平野にあり、養鶏をはじめとした畜産が盛ん。新鮮な鶏ムネ肉のカツを挟んだご当地バーガーは、見た目はとてもシンプルだが、ひと口食べれば鶏肉の鮮度の良さに驚かされる。まるでモモ肉のようにジューシーで、プリプリとした弾力があるのだ。

中札内ファミリーバーガーは、揚げたてのチキンカツを挟むのがポイント
次に、山形県朝日町の「道の駅あさひまち」で販売している引力バーガー。特産のリンゴのコンポートとリンゴをエサにして育った〝あっぷるニュー豚(とん)〟のパティを使ったご当地バーガーだ。パティには角切りリンゴも入っており、シャリシャリした歯触りも楽しめる。果物を前面に出したご当地バーガーは希少性も高い。ネーミングにもセンスが感じられて面白いではないか。

引力バーガーは千切りキャベツのシャキシャキ感もアクセントとなる
関東からは、千葉県館山市に24年にオープンした「道の駅館山グリーンファーム」の館山ジビエバーガーを紹介したい。房総産のイノシシ肉を使った大きなパティをメイン具材とし、食べ応え抜群の一品に仕上げている。畑の作物を食い荒らす野生のイノシシなどを駆除し、その命をいただくジビエは、各地のご当地バーガーに多く取り入れられている。

館山ジビエバーガーはレタスやタマネギも地元産。バンズも地元のベーカリーから仕入れている
見た目の美しさが光るのは、兵庫県西脇市の「道の駅北はりまエコミュージアム」の西脇ローストビーフバーガーだろう。黒田庄(くろだしょう)和牛のローストビーフをメイン具材としつつ、色とりどりの野菜を挟み込んでカラフルな一品に仕上げた。包みを開けた瞬間のドキドキ感は全国でもトップクラスで、食べるのがもったいないと思えてくる。注文を受けてからバンズを焼いて香ばしさを演出するなど、味のこだわりも奥深い。

西脇ローストビーフバーガーは、まさに宝石箱。食感の変化も楽しく、最後まで飽きずに食べられる
究極の変わり種と言えるのは、沖縄県国頭(くにがみ)村の「道の駅ゆいゆい国頭」で提供しているヒージャーバーガーだ。メイン具材は、なんとヤギの焼き肉である。沖縄では古くからヤギを食べる食文化が根付いており、ヤギ汁やヤギ刺しなどの郷土料理がある。ヤギ肉は歯ごたえが強く、しっかりとかみしめて食べる醍醐(だいご)味がある。臭みはあまりなく、ラムに近い味わいでジンギスカンのような感覚で食べられる。

沖縄ならではのヒージャーバーガー。厚切りのヤギ肉が食欲をかきたてる
急速に進化と普及が進む、道の駅のご当地バーガー。あなたが立ち寄る道の駅にも、ユニークなメニュー
が登場するかもしれない。
文・写真/ 鈴木弘毅
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2026年6月号)
(Web掲載:2026年6月3日)


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