【旅する喫茶店】ベーカリーカフェ レンガ(群馬)
工場の骨組みを生かした店内は、天井が高く開放感あふれる
桐生のノコギリ屋根のレンガ建物で
織物産業の歴史が息づく群馬県桐生市。今も多くの蔵や工場が軒を連ねる街並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。そんなレトロな街の一角に店はある。
国の登録有形文化財の建物はレンガ壁とノコギリ屋根が特徴で、かつてレース生地の工場だった。取り壊しの話を聞いた地元出身のパン職人・武田俊雄さんが、建物の保存を受け継ぐことを決意。ベーカリーカフェとして生まれ変わった。
100年の時を経た建物の扉を開けると、焼きたてパンの香りがふわり。温かみのある店内のレンガ壁は、どこか懐かしい雰囲気だ。天井を見上げれば、工場の頃の面影を残す採光窓から柔らかな光が降り注ぐ。
棚には種類豊富なパンや焼き菓子が並ぶ。一番人気はレーズンをたっぷり練り込んだ食パン「レーズンモンロー」。店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうこともあるそうだ。
「カフェでは、ビーフシチューパンセットが好評ですよ」とスタッフの森村亮介さん。濃厚なビーフシチューを包んだパン生地に、ソースがじわりと染み込み、香ばしさとコクが絶妙に絡み合う。「桐生の街を旅する人たちの思い出の場所になればうれしいです」と森村さんは話す。

ビーフシチューパンにサラダとドリンクが付くビーフシチューパンセット(950円)

レーズンモンローハーフ(650円)を手にする森村さん
土・日曜の12時30分~13時30分に、店内でピアノ生演奏が行われる。その音色はいつしか、かつて街に響いていた織機の音と重なってくる。

イギリス積みと呼ばれる工法で造られた重厚なレンガ建築
文・写真/阪口 克
群馬県桐生市東久方1-1-55
TEL:0277-32-5553
営業:8時~17時(カフェは~16時)/火曜、年末年始休
交通:両毛線桐生駅から徒歩20分
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:「旅行読売」2026年9月号)
(Web掲載:2026年9月4日)


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