【ロープウェイで秋絶景】瀬戸内の海、空、渓谷を見下ろす 寒霞渓ロープウェイ <香川・小豆島町>
第三号支柱から山頂駅間は距離が長く、空中散歩のハイライト。岩肌と紅葉を眼下に浮遊感に浸れる
鮮やかな紅葉と黒い岩肌が入り交じった寒霞渓の秋
無数の島々が織りなす瀬戸内の多島美を島内のロープウェイから一望できるのは、小豆島(しょうどしま)の寒霞渓と広島県の宮島のみだ。寒霞渓は太古の地殻変動により窪地(くぼち)や崖ができ、風化や侵食により荒々しい岩肌が出現した。穏やかな印象がある瀬戸内において、寒霞渓はその荒々しさゆえ特異な景観が楽しめる。
そんな寒霞渓に赤やオレンジ色の彩りが加わる秋。鮮やかな紅葉と黒い岩肌が入り交じった景色は、立体感をさらに増す。どんなに険しい岩壁も錦模様に染める。それが日本の秋だと、改めて実感できる。
ロープウェイは麓のこううん駅(紅雲亭)から山頂駅まで所要5分。「山頂駅に近付くにつれ、そびえ立つ奇岩群が間近に迫ってきます。寒霞渓ならではの圧迫感を体感してください」と、広報担当の三浦崇寛(たかひろ)さん。「下りは海側を見て、穏やかな瀬戸内海を見下ろしてください」と続ける。紅葉の見頃は比較的長く、山頂から麓へと徐々に山肌を染めていく様子も見てとれる。気候によっては12月上旬まで楽しめるという。

寒霞渓ロープウェイの開業は1963年。定員40人のゴンドラが往復する
5分では足りないくらいの“空中散歩”だが、山頂駅周辺には展望台もいくつかあり様々な角度から寒霞渓を眺められるので、時間に余裕を持って訪れたい。瀬戸内国際芸術祭2022作品「空の玉/寒霞渓」も常設展示されている。

崖の上に岩場がせり出した鷹取展望台へは山頂駅から徒歩3分

現代アートと自然の融合を体感しよう。瀬戸内国際芸術祭2022作品 空の玉/寒霞渓 青木野枝
山頂駅にはフードコート、レストラン、ショップ、オープンデッキが併設されている。ブランド牛「オリーブ牛」を使ったバーガー、オリーブナッツチョコレート、オリーブ美肌水などオリーブ栽培発祥の地・小豆島ならではの商品がそろっている。

オープンデッキでは、売店で購入したグルメを景色とともに味わえる

オリーブ牛コロッケバーガーセット1350円(単品は800円)

もみじサイダー600円と、もみじフロート800円
寒霞渓の語源をひも解くと、応神天皇が急峻(きゅうしゅん)な岩場に鉤(かぎ)を引っかけて登ったという故事から「鉤懸(かぎかけ)山」と呼ばれていたというのが一説だ。また、神が宿る山「神懸山」が由来ともいわれる。切り立った岩々の上に神々が鎮座し、その足元を照葉(てりは)が埋めている……。この時ばかりは神の存在を認めたくなるような秋の秀景を楽しんでほしい。
文/渡辺貴由
よりみち温泉♨
道の駅 小豆島オリーブ公園
約2000本が茂るオリーブ畑に囲まれた道の駅。瀬戸内海を見下ろす小高い丘ではギリシャ風車が回り、地中海をイメージさせる。オリーブの歴史を解説する「オリーブ記念館」、約120種のハーブを栽培する「花と香りのガーデン」をはじめ、レストラン、売店、宿泊施設などもそろう。温浴施設「サン・オリーブ温泉」は日帰り入浴1000円。
■8時30分~17時(施設により異なる)/無休(施設により異なる)/草壁港からバス4分、オリーブ公園口下車徒歩5分/TEL:0879-82-2200


ロープウェイデータ
[寒霞渓ロープウェイ]
◉全長(傾斜長):917m
◉高低差:317m
◉所要時間:5分
営業:8時30分~17時(10月21日~11月3日は8時~、12月21日~3月20日は~16時30分)/設備更新工事時、荒天時休
料金:片道1300円、往復2340円(11月は片道1500円、往復2700円、12月11日~3月20日は片道1200円、往復2160円)
交通:高松港から高速艇35分、新岡山港からフェリー1時間10分で土庄港。土庄港からバス32分の草壁港から無料シャトルバス(11月は有料の小豆島オリーブバス)12分、紅雲亭下車すぐ/土庄港から20キロ
TEL:0879-82-2171
※記載内容は掲載時のデータです
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(出典:旅行読売2026年11月号)
(Web掲載:2026年10月28日)


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