美肌湯でのんびりと三段紅葉を愛でる 宇奈月温泉
11月上旬から紅葉が見頃の北陸の名湯
宇奈月温泉の最寄り駅は、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅。数分歩くと、トロッコ電車で知られる黒部峡谷鉄道の宇奈月駅があり、11月に入ると紅葉を目当てに多くの人が訪れる。
宇奈月温泉は富山県内では最大規模の温泉地。紅葉と温泉を楽しみに訪れた「OSAKEのお宿 喜泉」は黒部川に架かるおもかげ橋から3分ほどの場所にあり、駅周辺のにぎわいから離れた閑静な立地にある。
紅葉と雪とが魅せる絶景を一望
喜泉は、すべての客室からエメラルドグリーン色の水流が美しい黒部川を眺められる。背後には紅葉に染まる山がそびえ、針葉樹の緑が彩りを添えている。
社長の坂井泉水さんによると、「秋が深まると、山頂の雪と中腹の紅葉、山麓の緑の〝三段紅葉〟が楽しめます」とのこと。紅葉が美しく見える時間帯は、日が高い10時~15時くらいだという。
宿では4月上旬~11月下旬に、宇奈月温泉の歴史や自然、文化を学べる「朝のさわやかお散歩ツアー」を開催している。日によって、紅葉を満喫できるツアーもある。
紅葉を愛でながら美肌湯を堪能
加水をしていない源泉100%の湯は、無色透明の単純温泉。肌がすべすべになる美肌の湯として知られている。風呂は「匠の湯」「琴音の湯」の名前が付いた2種。男女入れ替え制なので、1泊すれば趣向の異なる両方の風呂を楽しめる。
「匠の湯」の魅力は、宇奈月温泉最大の露天風呂だ。その名の通り谷の眺めが良く、紅葉の時期は赤や黄色の木々を眺めながら、いつまでも入っていたくなる。
10種以上そろう富山の地酒を飲み比べ
夕食は、日本海の鮮魚や白エビ、富山名水ポークなど、富山ならではの食材を使った内容。「OSAKEのお宿」というだけあって、富山の地酒を常時10種以上そろえ、季節限定の地酒なども味わえる。量が控えめのグラスで飲み比べも楽しめる。
文/高橋伸和
【問い合わせ】
OSAKEのお宿 喜泉☎0765・62・1321
(出典 「旅行読売」2019年10月号)
(ウェブ掲載 2019年10月1日)