11月23日は「牡蠣の日」。生産量日本一の広島牡蠣を食べ比べ。東京・銀座TAUで
「Z」の刻印がある牡蠣も
広島県は日本最大の牡蠣の産地。その広島牡蠣の食べ比べなどが楽しめる「オイスターバーin TAU」が12月上旬までの週末ごとに、東京・銀座の「ひろしまブランドショップTAU」1階のひろしまCAFEで開催されている。提供されている牡蠣は、地元生産者が様々な工夫をこらして育成したものばかり。中には貝殻に「Z」の刻印がある牡蠣もある。
栄養豊富な牡蠣は古来、世界各地で食べられてきた。その牡蠣を食べて労働の疲れをいやしてもらおうという趣旨で、2004年に全国漁業協同組合連合会が、「勤労感謝の日」である11月23日を「牡蠣の日」と制定した。また、この日を過ぎれば、鍋物食材・贈答用の牡蠣の需要がピークとなる12月がやってくる。
2019年の11月23日「牡蠣の日」は土曜日。翌24日(日曜日)までの食べ比べセット(1200円)は、広島牡蠣の老舗かなわ水産(江田島市大柿町)の三種類。成長が早い「先端(SENTAN)」(一つ280円)は、きめが細かく、海水の味で引き立つ甘味が魅力。「大黒神島」(同430円)は、潮味と甘味のバランスが良い。「ひろしま」(同550円)は通常より長く育成され、広島牡蠣特有の味わいが非常に良く出ている。
11月29日(金曜日)から12月1日(日曜日)までと12月6日(金曜日)から同8日(日曜日)の食べ比べセット(1350円)は三つの生産者自慢の牡蠣の味わいが比較できる。
ファームスズキの「塩田熟成牡蠣」(一つ500円)は、大崎上島の塩田跡で育てられ、甘味が強く、芳醇でマイルドな味わい。フルスイの「Zオイスター」(同600円)は水揚げ量が少ない、東広島市安芸津町の三津湾産。貝殻に「Z」の文字が刻印されている。三浦海産の「三浦さんの牡蠣」(同400円)は栄養分の多い海域と少ないところを移動して身を太らせたり、牡蠣を選別して身入りの良い牡蠣だけを水揚げするなど、品質にこだわっている。
海外でも人気の広島牡蠣
ファームスズキの鈴木隆社長は、「ロシアなどからも注文が入り、モスクワのオイスターバーで人気を集めている。広島牡蠣をもっと世界に売り込んで行きたい」と言う。鈴木さんは、広島県竹原市の竹原港にある「海の駅」に、生食の牡蠣などを楽しめるレストラン「ファームスズキ」も開いており、「瀬戸内海へ旅して、牡蠣を味わってほしい」と呼びかけている。
広島県が推計した、2017年の全国の牡蠣総生産量(むき身)は2万9846トン。その62・7%にあたる1万8708トンを広島県が占めている。
牡蠣フライや牡蠣のおむすび、牡蠣を載せたお好み焼きも
ひろしまCAFE(TEL03・5579・9952)で開催されているオイスターバーinTAUでは、生牡蠣のほかにもカキフライやカキのおむすび、生牡蠣と相性のよい広島の日本酒・ワインなどもそろえている。営業は金曜日が17時~19時30分、土曜・日曜日が12時~19時30分。
さらに、TAU内にあるイタリアン、お好み焼き、和食のレストラン3店でも、広島の牡蠣を使ったメニューを用意している。